研究課題/領域番号 |
20K17539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
比嘉 涼子 大分大学, 医学部, 助教 (10819642)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Neuromedin B / GRP / エネルギー代謝調節機構 / ニューロメジンB / ガストリン放出ペプチド / ボンベシン様ペプチド / 熱産生脂肪細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
熱産生機構を有する脂肪細胞である褐色およびベージュ脂肪細胞は、肥満やインスリン抵抗性などの代謝異常を改善する作用を持つことが報告されているが、その詳細な分子機構は未だ不明な点が多い。申請者は予備検討からボンベシン様ペプチドであるNeuromedin B(NMB)およびGastrin Releasing Peptide(GRP)が熱産生脂肪細胞の制御に関与していることが示唆する結果を得た。本研究では独自に作製したNMBおよびGRP遺伝子欠損マウスを詳細に解析することで、褐色およびベージュ脂肪細胞の活性化を含む全身のエネルギー代謝調節機構におけるNMBとGRPの機能について明らかにしたい。
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研究実績の概要 |
申請者はボンベシン様ペプチドであるNeuromedin B(NMB)およびGastrin releasing peptide(GRP)のエネルギー代謝調節機構における機能を明らかにするため、NMB/GRP両遺伝子欠損マウス(dKO)を作製し、解析を行なった。野生型マウス群(WT)とdKOマウス群間で通常食および4週間の高脂肪食摂餌下における体重変化量を検討したところ、通常食においては両マウス群間で有意な差は認められなかった。一方、4週間の高脂肪食摂餌下において、dKOマウス群はWTマウス群に比べ体重増加が抑制される傾向が認められ、摂餌量については有意な差は認められなかった。また、高脂肪食摂餌下において、dKOマウス群ではWTマウス群に比べ、肝臓における異所性脂肪の蓄積が減弱していることが形態学的に認められた。さらに、肝臓におけるトリグリセリド量を測定したところ、dKOマウス群では肝臓のトリグリセリド量が有意に低下していることが明らかとなった。次に、白色脂肪組織および肝臓における脂質合成に関わる遺伝子発現動態をqPCR法により解析した。その結果、白色脂肪組織において、dKOマウス群はWTマウス群に比べ、脂質合成に関わる遺伝子であるPPARγおよびSCD1の発現量が増加していることが明らかとなった。一方、肝臓においてはdKOマウス群はWTマウス群に比べて、PPARγおよびSCD1の発現が低下していることが明らかとなった。また、糖負荷試験の結果、dKOマウス群はWTマウス群に比べ、糖代謝異常の改善が認められた。 以上のことから、NMBおよびGRPの欠失によって、高脂肪食負荷に対する抗肥満作用を持つことが明らかとなった。また、NMBおよび GRPは脂質合成や糖代謝に対して何らかの生理作用を持つことが示唆された。
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