研究課題
若手研究
本研究の概要:HLA拘束性の抗原の交叉提示理論に着目して、がん抗原及び内分泌自己抗原に共通するエピトープ提示機構を明らかにすることで、1)内分泌irAEの超早期HLA拘束性エピトープを同定し、内分泌irAEの早期診断治療につなげること(令和2、3年度)、2)ICI治療効果判定における超早期HLA拘束性の内分泌エピトープバイオマーカーの有用性を評価して、ICIによるがん免疫療法の最適化を行う(令和3、4年度)。
本研究においては免疫チェックポイント阻害剤治療における内分泌臓器における免疫関連副作用の超早期HLA拘束性エピトープを同定し、その早期診断治療につなげるための研究を行った。その結果、甲状腺IRAEの疾患感受性HLAや甲状腺IRAEのサイトカイン・ケモカイン動態および甲状腺組織障害を明らかにした。続いて、内分泌臓器の一つである膵臓に関し免疫チェックポイント阻害剤による1型糖尿病に関し、いくつかの生化学的要素や宿主因子に重要な特徴があることを突き止めた。
免疫チェックポイント阻害剤は、がん免疫療法に用いられる新規薬剤である。免疫チェックポイント阻害剤治療の際に5割以上と高頻度に内分泌臓器における免疫関連有害事象(IRAE)が発症する。これまで、内分泌IRAEの障害臓器として下垂体、膵臓、甲状腺等が報告されてきた。しかし、内分泌IRAEの発症機序や、そのバイオマーカーは不明であった。本研究の目的は、超早期のHLA拘束性バイオマーカーを同定し、内分泌IRAEの早期診断治療につなげることである。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (5件)
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