研究課題
若手研究
国内で年間9万人の乳癌患者のうちホルモン受容体陽性・HER2(Human Epidermal Growth Factor Receptor2)陰性の乳癌(HR(+)HER2(-)乳癌)は7割近くを占め、術後ホルモン療法の施行で予後は概ね良好である。しかし、早期再発や10年以上経過してからの晩期再発もあり、HR(+)HER2(-)乳癌は不均一と考えられる。そこで、治療の最適化を目指し、ホルモン療法の治療抵抗症例の予測と治療抵抗メカニズムの解明を目的として、術前ホルモン療法の臨床試験の検体と臨床情報を用いて解析を行う予定である。
乳癌の罹患数は国内で年間9万人であり、ホルモン受容体陽性・HER2陰性の乳癌は7割近くを占める。術後ホルモン療法の施行で予後は概ね良好であるが、早期再発や10年以上経過してからの晩期再発も経験する。そこで我々は、ホルモン療法の治療抵抗症例の予測と治療抵抗メカニズムの解明を目的として、術前ホルモン療法の臨床試験の検体と臨床情報を用いて解析を行った。乳がんの治療の際の免疫系の変化に着目し、免疫関連の各タンパクの発現変化、さらにnCounterを用いた詳細な発現解析を行い、ホルモン療法によるがん組織での免疫系の発現の推移を明らかにした。
免疫系の発現の推移から治療抵抗メカニズムが解明できれば、治療前に薬物治療応答性を予測した最適な治療の提供、また治療抵抗性を打破する新規治療法の開発が可能となると考えており、引き続き研究を進めていく予定である。
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Cancer Science
巻: 112 号: 8 ページ: 3338-3348
10.1111/cas.14986