研究課題/領域番号 |
20K17565
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
神澤 太一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30849211)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 免疫寛容 / NKT細胞 / 制御性T細胞 / mTOR阻害薬 / 免疫寛容誘導 / 移植免疫寛容 / ナチュラルキラーT細胞 / α-galactosylceramide / 調節性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植において、移植臓器の長期生着のためには、免疫抑制剤は必要不可欠であるが、その長期使用は副作用や悪性腫瘍の発生率を上昇させる。免疫寛容が誘導できれば、免疫抑制剤からの離脱が可能となる。我々は、ナチュラルキラーT細胞のリガンドであるα-ガラクトシルセラミド (αGalCer) と抗CD154抗体の併用によりマウスにおいて移植免疫寛容が誘導されることを示してきた。しかし、現在臨床使用できる抗CD154抗体がないため、本研究では新たな併用薬として哺乳類ラパマイシン標的タンパク質 (mTOR) 阻害薬に着目し、αGalCerとの併用による移植免疫寛容誘導の可能性について明らかにする。
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研究成果の概要 |
移植免疫寛容が誘導できれば、免疫抑制剤からの離脱が可能となる。我々は、ナチュラルキラーT細胞のリガンドであるα-ガラクトシルセラミドのリポゾーム製剤 (RGI-2001) と抗CD154抗体の併用により同種骨髄キメラを形成させることで、マウスにおいて移植免疫寛容が誘導されることを示してきた。しかし、現在臨床使用できる抗CD154抗体は存在しない。本研究では、哺乳類ラパマイシン標的タンパク質 (mTOR) 阻害薬とRGI-2001との併用による、抗CD154抗体を使用しない新たな移植免疫寛容誘導法を確立した。本研究により、臨床応用への展開が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
移植免疫寛容に関する臨床研究は海外で行われており、ヒト白血球抗原 (HLA) 適合症例では免疫抑制剤の離脱や減量が達成できているが、HLA不適合症例での成功率は低く、感染症や移植片対宿主病などの合併症の懸念もある。より有効で合併症の少ない方法が求められている。mTOR阻害薬、及びRGI-2001は、臨床での安全性が確認されているため、本免疫寛容誘導法の成果は、臨床応用に貢献することが期待される。また、本免疫寛容誘導法で導入したキメラマウスは優位にTregが増大した。In vivoで効率的にTregを誘導できる方法は、自己免疫疾患やアレルギー性疾患などの治療にも応用できる可能性がある。
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