研究課題/領域番号 |
20K17581
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
園田 真理 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (40534235)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エベロリムス / 生体部分肝移植 / 肝再生 / 部分肝移植 / 肝移植 |
研究開始時の研究の概要 |
mTOR阻害薬であるエベロリムス(EVR)は臓器移植後の免疫抑制剤で、特に腎障害が少なく腫瘍抑制効果があるため最近注目されている。一方でEVRは創傷治癒を抑制する可能性があるため術直後の使用は推奨されていないものの、肝再生抑制効果に対する基礎研究は皆無である。そこで本研究はEVRによる部分肝移植後の肝再生への影響を明らかにすることを目的とする。ラットの①70%肝切除②Syngenic30%部分肝移植③Allogenic30%部分肝移植モデルを用い、術直後からのEVR投与による部分肝グラフトの再生抑制効果を検証するとともに拒絶制御の評価を行う。
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研究成果の概要 |
肝移植後早期のエベロリムス(EVR)の導入が移植後のアウトカムに与える影響をラット肝移植モデルを用いて検討した。部分肝移植直後から EVRとタクロリムス(TAC)を導入すると肝再生が遅延し、拒絶と感染症を共に抑制できず生存率が低下した。全肝移植直後からEVRとTACを導入しても生存に影響しなかった。生体肝移植直後からEVRを導入する場合は、移植前にサイズの大きなグラフトを選択するとともに、移植後の綿密なEVRとTACの投与量調整が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本結果により、実臨床において生体部分肝移植直後からエベロリムス(EVR)を導入する際に注意が必要であることが明らかとなった。同時に脳死全肝移植直後からのEVRの導入の臨床応用の可能性も明らかとなった。また、肝再生を抑制する薬物を投与した場合の部分肝移植後の転帰も示され今後の肝移植後の肝再生研究の参考となる。結果として肝移植後の免疫抑制戦略の発展に寄与するところが多い。
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