研究課題/領域番号 |
20K17590
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
西本 真弓 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00757883)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 乳がん / マイクロRNA / 薬物耐性 / 乳癌 |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロRNA(miR)-1290 は、私たちが、網羅的マイクロ RNA プロファイリング解析により、乳がんのサブタイプを特徴づける分子として同定したマイクロRNAである。miR-1290 は、薬物代謝酵素である NAT1 やアポトーシス関連因子である BCL2 をターゲットとしており、乳がんの薬物療法抵抗性と増殖に関与している。本研究では、miR-1290 の乳がんに対する薬物療法抵抗性とがん細胞の増殖への影響を、乳がん検体を用いたレトロスペクティブな解析と、細胞実験およびXenograftを用いた実験によって解析することで、核酸医薬品としての臨床応用を目指すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
乳癌のサブタイプを特徴づけるマイクロRNA、miR-1290を同定した。分泌型miR-1290発現と乳がんの予後との相関を検討したところ、有意な相関は認めなかった。また、乳癌細胞株にmiR-1290のmimicを導入し、WST-1assayにて細胞増殖能の変化を検討したところ、Negative controlを10pmol導入した細胞に比較し、miR-1290mimicを導入した細胞ではいずれも増殖能が低下した。また、miR-1290の発現とCCND1の相関を検討したところ、miR-1290発現が高いほどCCND1の発現が低値であったが、MKI67とは有意な相関は認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌の多くを占める、ホルモン受容体陽性乳がんのなかでも、ホルモン療法に感受性の高いものと、やや劣るものが存在する。そのサブタイプの違いに関与すると考えられる分子である、miR-1290というマイクロRNAを同定した。乳癌組織におけるmiR-1290は高発現であると予後良好であったが、血中に分泌される分泌型のmiR-1290は乳がんの予後とは関係ははっきりしなかった。乳がん細胞にmiR-1290を高発現させると、増殖能が低下する傾向が認められた。miR-1290は乳がん治療にとって意義のあるものである可能性がある。
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