研究課題/領域番号 |
20K17610
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
北嶋 貴仁 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586772)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 胃癌 / EMAST / PD-1 / EBV / MSI / がん免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
新たな胃癌治療として免疫療法が注目されている。約20%の胃癌ではDNAのミスマッチ修復異常があり、高頻度のマイクロサテライト不安定性(MSI-H)の胃癌では、抗PD-1抗体の有効性が報告されている。一方で、免疫療法の対象である胃癌2次治療群では、MSI-H胃癌は約5%程度と少ないことが課題となっている。本研究では、MSIとは異なるスペクトラムを示すEMAST陽性胃癌でPD-1/PD-L1経路を介した免疫抑制が生じている可能性を検証し、EMAST陽性胃癌の分子機構の解明、抗PD-1抗体の治療対象になり得るかを検証する。
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研究成果の概要 |
胃癌におけるEMAST発生は約30%に認め、EBVによる慢性炎症との関連は認めないことを証明した。MSI-H胃癌、EBV陽性胃癌以外にも、EMAST陽性胃癌で抗PD-1抗体の治療効果が高い症例を認めた。MSS胃癌と比較して4-1BB発現による予後との相関が異なることから、EMAST陽性胃癌ではMSS胃癌とは異なる免疫応答が寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EMAST陽性胃癌に関して治療効果ならびに治療効果予測に関して基礎的、臨床的検討を行うことで胃癌患者における抗PD-1抗体の免疫療法の新たな治療対象の可能性について検討し、EBVや4-1BBの炎症・免疫応答とは異なる関与の可能性を証明した。今後は更なる免疫応答との関連を検討するともに、抗PD-1抗体の治療効果との相関を検証することで、EMAST発現と癌組織免疫応答の機序解明を進めていく予定であり、本研究成果はその試金石となりうる役割を果たしていると考える。
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