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膵癌における癌周囲間葉系細胞の分類と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K17611
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

前平 博充  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (30564918)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード膵癌 / 癌微小環境 / 癌関連線維芽細胞 / 間葉系細胞 / 腫瘍間質
研究開始時の研究の概要

多くの癌腫では線維化を含む癌微小環境が癌の増殖、浸潤、転移、抗癌剤感受性低下などを誘導するとされている。膵癌は腫瘍間質に強い線維化が生じ、その線維化は、癌関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblast, CAF)などの間葉系細胞により誘導される。我々は膵癌CAFには分子学的多様性が存在すること、Vimentin陽性かつαSMA陰性CAFの多い腫瘍が予後不良であることを明らかにした。
本研究では、3次元培養モデルなど様々な培養形態を用いて、ヒト膵癌細胞の腫瘍間質における間葉系細胞の機能的サブタイプ分類を行い、膵癌と間葉系細胞の相互作用や抗癌剤感受性の検討を行う。

研究成果の概要

癌部由来膵線維芽細胞(tPFB)8例と非癌部由来膵線維芽細胞(nPFB)3例を細胞株として樹立し、それぞれの遺伝子発現の表現型が異なることを発見した。tPFBと膵癌細胞株(T3M-4, MIAPaCa-2)との非接触型共培養では、iCAFマーカーの遺伝子発現が数百倍に上昇した。これはIL-1αをtPFBに作用させた時と同じ結果であった。in vitroで膵癌細胞株とtPFBの共培養による膵癌細胞の増殖能の変化を検討すると、tPFBによる増殖促進効果は認めなかったが、in vivoでヌードマウスに対する癌細胞と線維芽細胞の共移植を行うと、癌単独と比較して非常に早い腫瘍増大を示すことを発見した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在盛んに研究されているCAFの不均一性の証明と一致して、表現型の異なる2種類の線維芽細胞株を樹立できたことで、CAFの表現型の違いと機能の違いについて、前臨床で解析する手段が得られた。実際に、癌由来の線維芽細胞は実際にin vivoで腫瘍増大に寄与しており、この線維芽細胞の表現型と機能の違いを解析することで、CAFの癌との相互作用を明らかにすることができる。こうしたCAFの不均一性と機能についての研究が進むことで、CAFやCAFが出す癌に対するシグナルを標的とした新たな治療戦略が登場することが予想され、膵癌の予後改善につながると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 膵癌におけるアスコルビン酸の抗腫瘍効果と低酸素環境の影響2023

    • 著者名/発表者名
      前川 毅
    • 学会等名
      日本外科学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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