研究課題/領域番号 |
20K17625
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
三木 友一朗 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (50866697)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 胃癌 / 微小環境 / エクソソーム / Hippo pathway / miRNA / micro RNA / 癌周囲微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性の癌であるスキルス胃癌は多くの間質に囲まれている。間質の主な細胞が線維芽細胞 (CAF)であり、CAFの分泌する小胞であるエクソソームが癌細胞との細胞間クロストークにおいて重要な役割を果たしている可能性がある。本研究では、CAFの分泌するエクソソームに含まれるmicroRNA (miRNA)に着目している。 まずCAFエクソソーム由来の特徴的なmiRNAを同定し、そのmiRNAによる癌細胞制御メカニズムを解明する。次にそのmiRNAを新たな治療効果評価のバイオマーカーとして評価する。さらにその機序を通した治療薬の開発に繋げる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、CAFエクソソーム由来のmicroRNA (miRNA)による癌細胞内のシグナル伝達への影響、癌細胞制御メカニズムを解明し、またそれを通じて特定のmiRNAを新たなバイオマーカーとして 同定することである。 細胞株レベルでは、intestinal typeのMKN74においてtotal YAPにおけるphospho YAPの割合が高く、逆にスキルスタイプの細胞株であるNUGC3において、 phospho YAPの発現割合が低いことがWestern blottingにおいて確認された。さらに現在までにCAF特有のexosomal miRNAを同定してきている。またHippo pathwayのKey moleculeであるYAPについて、特にスキルスタイプ、diffuse typeにおいて細胞質よりも核における発現が見られることを解明した。これはスキルスタイプの胃癌においては間質からのmiRNAによるシグナルによってHippo pathwayの中でYAPのリン酸化が行われないよう、調節が行われていることによると考えられる。また現在YAPのさらに下流に存在するAxl, CTGFなどの分子に関してTissue microarrayを用いた解析を進めている。 本研究においてmiRNAがHippo pathwayを含む細胞内シグナルに与える影響を明らかにし、明らかにされた分子を標的とした治療薬開発に繋げることが最終的なゴールである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
exosomal miRNAの下流に存在するYAPの胃癌における意義を明らかにしつつある。
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今後の研究の推進方策 |
miRNAの癌細胞株への導入に関する実験を進め、exoxomal miRNAのHippo pathwayに与える影響を明らかにしていく方針である。またYAPの下流分子についての解析もソフトウェアを利用しながら進める予定である。
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