研究課題/領域番号 |
20K17633
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
大住 渉 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (30826293)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 大腸癌 / 人工肛門 / 人工肛門造設 / 化学療法 / 腸内細菌 / ヒトゲノム / 直腸癌 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトゲノム解析の終了後、次世代シークエンサー(NGS)解析の技法は細菌叢解析にも応用されており、大腸癌の発癌機構に細菌叢変化が関与していることが明らかになっている。この様に、NGS 解析の手法を細菌叢研究に取り入れることで、細菌分布の偏りや、特徴的な細菌の同定から、これまで解明されていない病態が明らかになる可能性がある。
そこで本研究では、大腸癌手術患者の口腔内細菌叢・腸内細菌叢を解析し、大腸癌患者の手術期、周術期の消化細菌叢変化を消化管全体象として捉え、大腸癌治療の予測因子や周術期合併症の対策に活用するための知見を産出する。
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研究実績の概要 |
次世代シークエンサー解析技術は細菌叢解析に応用され、大腸がんの発癌機構における細菌叢の変化の関与が明らかにされている。この研究では、次世代シークエンサー解析を用いて細菌叢の研究を行い、細菌分布の偏りや特徴的な細菌の同定を通じて、未解明の病態を明らかにすることを目指している。 大腸癌治療においては、手術や周術期における「下痢」などの症状が腸内細菌叢の乱れを反映していると考えられ、大腸癌手術やその周術期の処置・治療が腸内細菌叢に変化をもたらす可能性が高いと推測される。そこで、本研究では大腸癌の手術及び周術期に関わる病態や原因を細菌叢解析を通じて明らかにすることに焦点を当てている。 これまでに大腸癌の進行度別(深達度、リンパ節の有無など)に術前の便を収集し、一部の細菌叢解析を行ってきた。現在は特に、人工肛門を造設した直腸がんのケースに注目し、検証を進めている。人工肛門を造設した場合、肛門側の腸管が一時的に非生理的環境となり、特徴的な細菌叢の変化が生じると考えられる。また、人工肛門造設後の細菌叢の変化を追跡し、一時的な造設が細菌叢に与える影響を検証することが研究の主要な目的である。該当する症例の検体収集を進め、一部の検体について解析を行い、細菌叢の変化を同定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
検体の収集と細菌叢の解析結果を実施している最中であるが、十分な症例数の結果を獲得するのに時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
ある程度の症例数に対する細菌叢解析を行った時点で、臨床成績などと突合させ解析を可及的速やかに行い、成果の報告へとつなげる。
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