研究課題/領域番号 |
20K17644
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
早崎 碧泉 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (50772430)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | apolipoprotein AII / アポリポプロテインAII / IPMC invasive / アポリポプロテインA2 / 膵癌 / 早期発見 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌は早期発見が困難で予後不良の難治性癌である。Apolipoprotein AII (apoAII)-isoformsの一つであるapo-AII ATQ/ATは膵癌の早期発見に有用であるとされるが、実臨床における使用方法・用途は確立されていない。本研究では、膵癌発生のリスク因子をもつ患者を対象として、膵癌の早期発見におけるapoAII-isoformsの有用性を検証する。本研究の目的は、低侵襲なapoAII-isoforms測定による膵癌の早期発見、さらには根治的外科切除および予後改善を目指すことである。
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研究成果の概要 |
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)ガイドラインに沿って手術適応あり膵切除を施行されたIPMN43例を対象とし、最終病理診断により、膵管内乳頭粘液性腺腫(IPMA)/非浸潤型膵管内乳頭粘液性腺癌(IPMC)群と浸潤型IPMC群の2群に分類した。患者背景やapolipoprotein AII isoformを2群間で比較すると、Hb値、ApoAII-ATQ, -AT, ApoAII-ATQ/ApoAII-AT, 嚢胞内結節径, 膵体積に有意差を認めた。浸潤型IPMCの予測因子を求める多変量解析において、apoAII-ATQ/apoAII AT ratioが有意な因子として同定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2019年の膵癌罹患数は43,865人と、大腸癌、肺癌、胃癌に次いで第4位であり年々増加傾向である。2021年の部位別死亡数でも、肺癌、大腸癌、胃癌に次いで、膵癌が第4位である。予防・診断・治療の向上によって、多くの癌種において死亡数が低下する中で、膵癌の死亡者数増加は著しく、いまだに罹患数と死亡数に大差なく極めて予後不良である。膵癌5年相対生存率は、1993~1996年で6.5%、2009~2011年で8.5%と20年間でわずか2%改善したのみであり、スクリーニング・診断・治療の早急な改善が望まれている。本研究で膵癌リスク患者における膵癌早期発見につながる研究成果が得られた意義は大きい。
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