研究課題/領域番号 |
20K17664
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
水越 幸輔 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (20794605)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 大腸癌 / 癌微小環境 / 転移 / オルガノノイド / 転移ニッチ / CAFs / PDXモデル / 癌内線維芽細胞 / 大腸癌オルガノイド / 線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では転移性大腸癌を抑制する為に、1)大腸癌PDXモデルを使用し、転移ニッチにおけるCAFsの局在を明らかにする。2)さらに、転移巣でのCAFsによる大腸癌細胞の増殖を促進する遺伝子やシグナル伝達を同定し、3)新規の抗転移癌治療法の基礎を前臨床マウスモデルを用いて確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、大腸癌転移ニッチにおけるCAFsの役割を明らかにするため、ヒト大腸癌部および非癌部より採取された検体を酵素処理後、primary cultureし、21症例のCAFsおよびコントロールの線維芽細胞を樹立した。また、癌組織の一部を酵素処理し8症例の大腸癌オルガノイドも樹立した。免疫組織染色を施行し純度の高い線維芽細胞が樹立されていることが確認された。また、RNA-sequencingにより非癌部由来の対照線維芽細胞と比較して、CAFsにおいて有意に発現が亢進している遺伝子が複数同定された。研究に必要な臨床サンプルからの線維芽細胞とヒト大腸癌オルガノイドの樹立に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌死亡の90%は転移に起因しているが、転移のメカニズムは未だ明らかでない。大腸癌細胞が遠隔臓器に転移した後、癌細胞の増殖を促進するための微小環境(ニッチ)が形成されることが知られている。しかしながら、転移ニッチは血管構成細胞や炎症免疫細胞などの様々な非癌細胞より構成されており、癌細胞増殖に重要な遺伝子やシグナルの同定は不十分である。本研究では患者大腸癌よりCAFsや癌オルガノイドを樹立しヒト大腸癌モデルを作製し、転移巣で形成されたニッチでの細胞―細胞相互作用や分子メカニズム調査することにより転移の機序を解明することが可能である。
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