研究課題/領域番号 |
20K17675
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河口 義邦 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00597726)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 外科 / 手術 / 蛍光ナビゲーション / 安全性向上 / 腫瘍の蛍光 / 神経の蛍光 / 新規赤外観察カメラ / 蛍光イメージング / 蛍光観察システム / 尿管 / 神経 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は国内薬事承認された2種類の薬剤を中心にその他の新しい蛍光源を用いて、これまで実用化されていない尿管や神経を蛍光で描出し手術中の損傷や切除対象の誤認識を防ぐことが可能となるような開腹・腹腔鏡手術用蛍光観察システムの開発を目的とする。研究項目手順として(1)ラットを用いた動物実験による試薬投与の方法、量、タイミングの最適化と(2)オールインワン開腹・腹腔鏡用蛍光観察システムを用いたヒトによる臨床試験の2点を設定する。
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研究成果の概要 |
メチレンブルーに670nm前後の波長の近赤外光を照射すると蛍光を呈する特徴がある。メチレンブルーを蛍光源とし蛍光画像を描出できる開腹用と腹腔鏡用の試作機を開発した。開腹用の試作機でヒトに対する臨床試験を行い安全性と有効性を英文にて報告した。またメチレンブルーの投与量・タイミングを最適化するため、1%のメチレンブルー溶液を1/10、1/100、1/1000に希釈し、それぞれの濃度による蛍光観察の程度をラットを用いて開腹用、腹腔鏡用の試作機を用いて評価した。それぞれの結果からは1/1000%の濃度による静注が最適であると考えられた。腹腔鏡の試作機を用いたヒトに対する臨床試験を行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インドシアニングリーンは胆汁排泄されることから胆道の蛍光イメージングとしても応用可能であるが尿管の蛍光描出は不可能であった。メチレンブルーは670nm前後の波長の近赤外光を照射されると蛍光を呈する点を応用し、メチレンブルーを用いた開腹手術・腹腔鏡手術用の蛍光イメージング試作機の作成に成功した。メチレンブルーは尿にも排泄されることから尿管の蛍光イメージングへの応用に向け研究をすすめた。まず開腹用機器では日本人での使用における安全性、試作機によるメチレンブルー蛍光法の有効性について報告を行った。様々な解剖学的構造物を蛍光で描出可能とすることで手術の安全性向上に役立てる意義のある研究である。
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