研究課題/領域番号 |
20K17678
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
安川 紘矢 信州大学, 医学部, 特任助教 (30868071)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ALPPS / 肝再生 / eNOS / 炎症性サイトカイン / NOS誘導 / 計画的2期的肝切除 / 肝組織酸素飽和度 |
研究開始時の研究の概要 |
Associating Liver Partition and Portal vein ligation for Staged hepatectomy(ALPPS)手術における,門脈塞栓術を凌駕する迅速な肝再生現象の原因は明らかでない。我々は,「動門脈血流動態変化に基づく予定残肝組織内の低酸素化が原因」と考え,それには「NOS活性化とNO誘導の促進と抑制が関与している」と推測した。このような迅速な肝再生促進の機序を解明することで、新たな術式の開発や、肝不全の新しい治療法などの開発につながる可能性が期待される。
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研究成果の概要 |
ALPPSにおける肝再生の詳細な機序は不明であり、解明するためにALPPSモデルでの肝再生を研究した。 ALPPS群では術後48時間でPVL群に比べ有意な肝再生が認められた。ALPPS群では、GdCl3を用いてPVL群と同程度に血清中のIL-6が抑制された。しかし、FLR/BW比およびKi-67は、GdCl3を投与したALPPS群でPVL群より有意に高かった。L-NAME投与では、FLR/BW比とKi-67に差はなかった。モルシドミンを投与したPVL群では、FLR/BW比とKi-67はALPPS群と同レベルまで上昇した。Akt-eNOS経路の活性化はFLRの再生促進に寄与する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ALPPS手術における肝の早期再生に関わる因子はいまだ未解明であり、何が重要な因子として寄与しているかをつきとめた研究はない。我々はALPPSモデルならびに従来の門脈結紮法との肝再生に関わる因子を比較・同定するために研究を行った。結果から、従来炎症性サイトカインの早期誘導がALPPS後のFLRの再生促進には重要と考えられていたが、Akt-eNOS経路の活性化はFLRの再生促進に寄与する可能性が考えられた。
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