研究課題/領域番号 |
20K17679
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
野口 大介 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20817689)
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研究期間 (年度) |
2022-12-19 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 虚血再灌流障害 / 肝細胞癌 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / IRI / HCC / Liver transplantation / DOAC / HMGB-1 / 肝虚血再灌流 / Dabigatran / Thrombin / Thrombomodulin / 直接経口抗凝固薬 / HMGB1 / HIF |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪性肝疾患由来の肝細胞癌は世界的に増加しており、最も有効な治療である肝切除の合併症予防と腫瘍進展の制御が重要な課題である。本研究では、直接経口抗凝固薬が肝切除最大の合併症である虚血再灌流障害を軽減するか、更に癌再発・転移を制御して予後を改善するかを検討する。具体的には、マウス肝切除・肝移植モデルから始め最終的には臨床症例を後方視的に検討し、HMGB1・HIFといった病態増悪因子の活性を評価する。
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研究実績の概要 |
UCLA, Transplantation centerへの留学後、2024年3月より研究を再開した。 研究課題休止時点で、我々は、肝細胞癌進展を促す要因として肝虚血再灌流障害とHMGB-1の関係に注目し、DOAC(経口抗凝固薬)によるHMGB-1制御とそれに伴う虚血再灌流障害制御の可能性を示した。内容は論文化し、雑誌:Liver transplantationに投稿・採用された(Noguchi D, et al. The Impact of Dabigatran Treatment on Sinusoidal Protection Against Hepatic Ischemia/Reperfusion Injury in Mice. Liver Transpl. 2020 Oct 27.)。 次段階として、肝細胞癌マウスモデルを作成し、肝虚血再灌流障害により癌進展が促されるかどうか、さらにそれらをDOACにより制御することが可能かを検証する予定で、研究再開後はマウスモデル作成を開始し、現在準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
UCLA, Transplantation centerへの留学後、2024年3月より研究を再開した。 留学中は研究を休止していたが、その間世界のHigh volume centerの一つであるUCLA, Transplantation centerで臨床研究や基礎研究に携わり最新の知見を得た(本課題に関係するものでは、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝障害)と肝細胞癌の関連、および肝移植の有益性についての検討などがある)。この経験を活かし、次年度以降の研究をより臨床的に意義のあるものへ発展させる予定である。従って、全体的な進捗としては休止期間の分の遅れはあるものの、遅れた分を将来的に補填することは十分可能であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
肝細胞癌マウスモデルを作成し、肝虚血再灌流障害により癌進展が促されるかどうか、さらにそれらをDOACにより制御することが可能かを検証する予定で、研究再開後はマウスモデル作成を開始し、現在準備中である。 さらに、留学中に勉強した、UCLA, Dr. Jerzy Kupiec-Weglinskiの研究室で定型化されているマウスの肝移植モデルを、研究に組み込むことを考慮したい。当科ではラットによる肝移植モデルの使用経験があるが、マウスの方が遺伝子組み替えや薬剤負荷する上で汎用性が高く、ラットによる肝移植モデルを構築した上で、マウス肝移植モデルの構築を目指したい。
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