研究課題/領域番号 |
20K17686
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
裏川 直樹 神戸大学, 医学研究科, 助教 (20647763)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 食道癌 / マクロファージ / 化学療法 / 腫瘍関連マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
化学療法下における食道扁平上皮癌微小環境の腫瘍関連マクロファージ(TAM)は、食道扁平上皮癌細胞の増殖・浸潤能を維持し、さらに腫瘍浸潤CD8陽性リンパ球(TIL)の抗腫瘍効果を抑制することで、化学療法に対する耐性機構を構築すると考えられる。本研究は、食道扁平上皮癌の予後不良因子であるTAMに着目し、近年の食道癌cStageⅡ/Ⅲに対する標準治療である術前化学療法下におけるTAMの免疫抑制機序を明らかにし、治療としてIL-15投与によるTILの賦活化を試み、免疫チェックポイント阻害剤との併用に展開する。
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研究成果の概要 |
食道癌cStageⅡ/Ⅲに対する術前化学療法は依然として予後不良であり、特に癌微小環境に存在する腫瘍関連マクロファージ(TAM)や腫瘍CD8陽性浸潤リンパ球(TIL)を中心とした化学療法に対する耐性機構の解明が必要である。今回の研究では、癌組織内CD163およびCD204陽性TAMの浸潤割合の増加傾向を認め、in vivoにおいても5-FUやシスプラチン下におけるTAMは抗腫瘍効果を抑制する機能が増強する傾向を認め、共培養実験系においてはINF-γやTIL細胞数の変化は、TAMのTILへの増殖抑制効果を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食道癌に対する化学療法の進展は目覚ましく、近年免疫療法などの導入も積極的に行われている。化学療法や免疫療法による腫瘍微小環境の変化を解明することは、食道癌治療成績の向上へ繋がることが期待される。今回の研究においては、化学療法下における特に腫瘍関連マクロファージの腫瘍進展への関与を解析しており、今後の治療の発展の一助になる可能性が示唆された。
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