研究課題/領域番号 |
20K17688
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
柳生 拓輝 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (00867757)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 膵がん / テロメラーゼ / 3p21.3領域 / 3p21.3 / 膵癌 / 染色体工学 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌は、最も予後の悪い癌の一つであるが、これまでの研究で3番染色体短腕上に高頻度でヘテロ接合性喪失(LOH)が認められることが分かっている。しかし、同領域の具体的な癌抑制遺伝子の同定には至っていない。本研究では、染色体工学技術を用いてヒト正常3番染色体を膵癌細胞株に導入し、得られた細胞を次世代シークエンサーを用いて解析することにより、同領域の新規癌抑制遺伝子、特に膵癌で異常に活性が亢進しているテロメラーゼに対する抑制遺伝子の獲得を目指すものである。
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研究成果の概要 |
膵がんは5年相対生存率が約10%と他のがんと比較しても突出して予後不良であり、新規治療ターゲットの獲得は喫緊の課題である。一方でテロメラーゼは正常細胞ではほとんど機能していないが、多くのがん腫で共通に活性化されており、分子標的として注目されている。 本研究では膵がん細胞株にヒト正常3番染色体を導入する実験系を通じて、膵がんにおいてテロメラーゼ抑制遺伝子が3番染色体短腕の特定の領域(3p21.3領域)に存在することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、膵がんにおいて3番染色体短腕の特定の領域にテロメラーゼ抑制遺伝子(群)が存在することを明らかにした。またその機序は、テロメラーゼ活性中心のTERTのプロモーター活性を抑制することによる可能性が示唆された。この結果により、膵がんの新たな治療ターゲット開発の糸口となることや、膵がん発生メカニズムの理解が進むことが期待される。
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