研究課題/領域番号 |
20K17716
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 (2021) 大阪大学 (2020) |
研究代表者 |
佐村 高明 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (40815510)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ラミニン / 重症心不全 / 細胞外マトリックス / iPS由来心筋細胞 / 3次元心筋組織 / 再生医療 / 心不全 / 虚血性心筋梗塞 |
研究開始時の研究の概要 |
iPS細胞由来心筋細胞を用いた重症心不全に対する心筋再生治療効果を向上させる為には、心筋組織内における機能的な血管の構築に因る、心筋組織の機能と移植後生着の向上が必要である。心筋組織において、細胞外マトリックスであるラミニン221は心筋細胞の成熟・生存を促進することが報告されている。同様に細胞外マトリックスであるラミニン411, 511は血管内皮基底膜に存在し、血管形成、恒常性の維持をきたすことが報告されている。本研究では、ラミニン221, 411, 511を用いて心筋細胞と血管内皮細胞に付加することで、機能的な血管構造を有した高機能3次元心筋組織を開発することを目的としている。
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研究成果の概要 |
iPS由来心筋組織の心不全心への移植では、移植直後の低酸素状態への耐性が必要となる。ラミニン付加によってヒトiPS細胞由来心筋細胞は、低酸素条件下においてpFAKの活性化、下流に位置するSTAT3の活性化が起こり、抗アポトーシス関連遺伝子であるBCL2、BCL2L1の有意な発現増強を認めた。ラミニン付加ヒトiPS由来3次元心筋組織移植では、虚血性心筋症モデルラットに対する移植において、移植4週間後に心機能改善の向上や、傍梗塞部位におけるサイトカイン発現増強や線維化抑制を認めた。direct effectの可能性を評価では、移植後3週目にホストの心臓と同期するiPS由来心筋組織を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトiPS細胞由来心筋組織移植治療は、心不全に対する再生治療として期待が高まっている。以前の研究では、ヒトiPS細胞由来心筋組織移植後生着は十分でなく、また心筋補充療法に関わらず、ヒトiPS細胞由来心筋組織によるパラクライン効果が中心となっていた。本研究では、心筋細胞の生存に必要な細胞外マトリックスであるラミニン221を付加することにより、ラット虚血性心筋症モデルにおける移植心筋組織の生着を改善し、治療効果の向上を認めた。また、移植心筋組織がホストの心臓と同期することも認められた。この高機能心筋組織移植は今後心不全患者における、ヒトiPS細胞由来心筋組織移植の治療効果向上の可能性を示唆する。
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