研究課題/領域番号 |
20K17719
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原田 雄章 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (40644703)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 左室補助人工心臓 / 溶血 / 粒子画像流速測定法 / せん断応力 / 補助人工心臓 / 陰圧 / 剪断応力 / 対外設置型左心補助装置 |
研究開始時の研究の概要 |
ラボハートNCVCの回路中を20℃下で濃度を50%と25%の2群に分けたグリセリン溶液で満たしてAB5000及びニプロVADをそれぞれ駆動させる。それぞれにおいて脱血圧、送血圧、1拍中の吸引圧持続時間、拍出流量、それぞれの圧波形を測定、記録する。さらにPIVを用いて弁付近の粒子の画像を確認し弁付近の粒子の速度及びせん断速度を計測する。またAB5000をAB5000コンソール及びVCT-50Xにそれぞれ接続し同様にPIVを用いてその違いを確認し計測する。それぞれの特性を導き出し溶血が疑われる条件を牛新鮮血で満たしたtest circuitに当てはめ溶血を示しているかを数値として明らかにする。
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研究成果の概要 |
Test circuit を使用し ACD 加牛新鮮血を用いて特殊性評価実験で AB5000 及びニプロ VAD と乖離が大きかった条件下で実際に AB5000 では溶血が生じていることを確認できた。さらにこれらの条件で粒子画像流速測定法を使用して弁付近の粒子の速度、剪断速度を計測したが溶血の原因として剪断応力が溶血を起こすほどの値ではなかったことを確認することができた。溶血の原因として剪断応力が単独で溶血を引き起こす原因とはなり得なかった。陰圧の大きさと陰圧がかかる時間に関して溶血に関与していることを確認でき、これは今まで報告されてない事実であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
補助人工心臓を使用するにあたり溶血を生じると様々な程度の急性腎障害を伴いさらに播種性血管内凝固症候群を伴う事もある。この事からも溶血症は実臨床において非常に大きな合併症と考えられる。そのためそれぞれの駆動機の構造を含めてAB5000とニプロVADの拍動流型VADの特性や溶血の発生する条件を比較検討することで溶血の原因、その機序を明らかにし実臨床の場で応用し溶血を減らす事は出来ると考えられる。また今後を拍動流型VADを使用する際に合併症を少なくし安全に有効に使用可能にする事が本研究の最終的な目的である。
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