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間質性肺炎の線維芽細胞におけるArl4cの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K17743
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55040:呼吸器外科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

木村 賢二  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50795325)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード間質性肺炎 / 肺癌 / Arl4c / 線維芽細胞
研究開始時の研究の概要

間質性肺炎における線維化増悪因子や間質性肺炎合併肺癌の発癌メカニムズの詳細は明らかにされていない。ADP-ribosylation factor (ARF)-like 4c(Arl4c)は多くの癌腫で上皮細胞である癌細胞に発現し、癌の悪性化に関わることが報告されている。またArl4cは肺間質の線維化に関わるWnt/β-カテニンシグナルの下流に存在する。今回、間質性肺炎内の線維芽細胞でArl4cが高発現していることに注目して、間質性肺炎における線維化増悪や間質性肺炎合併肺癌の発癌過程におけるArl4cの機能を基礎研究および臨床検体を用いて解明する。

研究成果の概要

本研究では、肺癌の発癌過程に関与している可能性があることが報告があるArl4cが、間質性肺炎において、病的に活性化した線維芽細胞で発現し、肺の線維化や間質性肺炎合併肺癌の発癌過程に与える影響を明らかにすることを目的とした。間質性肺炎合併肺癌切除症例のから単離した活性化線維芽細胞はArl4cを高発現していた。さらにFAP,ACTA2などの線維化活性と関わる遺伝子発現の上昇も認めていた。Arl4cの発現を抑制した線維芽細胞では増殖能が低下し、線維芽細胞の機能的な表現型である遊走能および収縮能の低下を認めた。Arl4cは間質性肺炎の活性化線維芽細胞の機能的において重要な役割を行う可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

間質性肺炎の経過中に発症する肺癌は比較的多く、予後も悪いため、早期発見・治療が重要である。治療においては外科治療以外の有効な治療薬開発は重要な課題である。Arl4cは肺癌の前癌病変から発現し癌へと進行する過程に関わる分子として報告がある。今回、間質性肺炎の病態の一つである異常活性した線維芽細胞にArl4cが発現しそれらの機能に関わることがわかった。難治性である間質性肺炎や間質性肺炎合併肺癌に対するArl4cを標的とした新たな治療法確立を目指すという点で非常に重要な発見と思われる。またArl4cは前癌病変から発現する分子であり間質性肺炎合併肺癌の早期発見への貢献も期待できると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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