研究課題/領域番号 |
20K17745
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大和 寛幸 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80836255)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 特発性肺線維症合併肺癌 / Periostin / 肺癌 / 特発性間質性肺炎合併肺癌 / 非小細胞肺癌 / 癌微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
まずA549(肺腺癌細胞株)を用いてIPF患者由来の線維芽細胞から分泌されるPeriostinの機能解析を実行する。Perisotinが仮説通りに癌の増悪を助長するのであれば他の細胞株でも実験を行う。 次にPeriostinをノックダウンしたIPF由来の線維芽細胞の作製を行う。 最後にヌードマウスを使用して肺癌細胞株と正常肺とIPF肺由来の線維芽細胞株を混合して皮下に接種する。さらにIPF由来の線維芽細胞でコントロール群とPeriostinノックダウン群とを作成し、Perisotinの生体内での影響を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、特発性肺線維症(IPF)由来線維芽細胞(DIPF)から分泌されたPeriostin(Pn)の肺癌細胞への影響を解析し、肺癌治療の標的分子になりえるかを検討した。肺癌切除検体におけるPnの発現解析ではPnが癌間質に比べてIPFの間質(非癌部)に発現を認めた。DIPFからPnが多く分泌され、分泌されたPnによって肺癌細胞の増殖が亢進した。さらに、Pnを阻害することで、肺癌細胞の増殖が抑制されることが判明した。IPFにおいて活性化した線維芽細胞がPn分泌を介して肺癌の増殖に関与していることが示唆され、PnがIPF合併肺癌の新たな治療標的になりえることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性肺線維症(IPF)合併肺癌(LC-IPF)は予後が不良なことは知られているが、その機序は明らかでない。本研究でIPFにおいて活性化した線維芽細胞がPeriostinという蛋白を分泌することで、肺癌の増殖に関与していることが示唆され、Periostinが特発性肺線維症合併肺癌の新たな治療標的になりえることが示せた。
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