研究課題/領域番号 |
20K17786
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
茶木 友浩 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30758701)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 幼若脳麻酔薬神経毒性 / 腸内細菌叢 / 脳腸相関 / 学習障害 / BDNF / エピジェネティックス / 麻酔薬神経毒性 / 酪酸 / 糞便細菌叢移植 / 神経炎症 / アポトーシス / ミクログリア / 短鎖脂肪酸 / 学習能力障害 / 麻酔薬神経毒生 / 幼若脳 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、幼若期における全身麻酔薬の曝露によって脳発達障害が生じるという現象に対して、腸内細菌叢がどのように関わっているかを検証することを目的としている。 全身麻酔薬の曝露のみを受けた幼若ラットと、全身麻酔薬曝露直後に腸内細菌叢の移植を受けた幼若ラットで、成長後の学習能力と腸内細菌叢の変化について評価を行う。 また、腸内細菌によって作られ、脳発達を促す物質である酪酸などに関しても評価を行い、どのようにして腸内細菌叢が脳発達に関与しているかについても検討を行う。
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研究成果の概要 |
幼若ラットに対して、生後7-13日の連続7日間、セボフルラン2.1% 2時間の曝露を行った結果、生後21日の腸内細菌叢において、酪酸産生菌であるFirmicutes門、Ruminococcus科が減少することを明らかにした。さらに、健常ラットからの糞便細菌叢移植によって、酪酸産生菌の割合が増加するとともに、糞便中酪酸濃度、海馬におけるヒストンアセチル化、BDNF遺伝子発現量増加、神経細胞アポトーシス減少、成長後学習能力改善を認めた。本研究により、幼若脳麻酔薬神経毒性に対して、腸内細菌叢の是正から学習障害改善を期待できる結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、小児麻酔において重大な課題として認識されている幼若脳麻酔薬神経毒性に対し、脳腸相関というアプローチから予防法の可能性を示すことができた。今後、プロバイオティクスといった経口的な介入方法による予防効果を検証し、臨床における予防法として確立することを目的とし、研究を継続していく予定である。
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