• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

酸化ストレスによる内皮グリコカリックスの障害に対するアルブミンを用いた治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 20K17787
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

数馬 聡  札幌医科大学, 医学部, 講師 (20722060)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードグリコカリックス / アルブミン / スフィンゴシン-1-リン酸 / 虚血再灌流障害 / 血管内皮 / 酸化ストレス / スフィンゴシン 1-リン酸 / 電子顕微鏡 / 血管内皮細胞 / グリコカリックスの保護
研究開始時の研究の概要

血管内皮細胞の内膜面には内皮グリコカリックスとよばれる層構造が存在し多様な生理機
能を有する.血管内皮の機能を維持する上で内皮グリコカリックスそのものを治療の対象とし,内皮グリコカリックスをどう保護するかが重要である.これまでの多くの報告では,グリコカリックスの保護,回復において単離した組織における検討が大部分であり,虚血再灌流障害におけるin vivoでのアルブミンの効果を明らかにした報告はない.虚血再灌流障害モデルラットにおいて,電子顕微鏡学的観察と分子生物学的手法によって,内皮グリコカリックスに対するアルブミンの効果およびその作用機序を明らかにすることを本研究の目的とする.

研究成果の概要

虚血再灌流障害モデルのラットを使用し,in vivoでの冠動脈の虚血再灌流障害は毛細血管のグリコカリックス(eGCX)を傷害することを確認した.ラットアルブミンを投与するとこのeGCXの障害を抑制し,心筋浮腫の進行を抑制した.スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)の受容体の阻害薬の投与はアルブミンの保護効果を抑制した.これらの結果は第49回日本集中治療医学会学術集会シンポジウムでも発表を行った.さらに英文誌BBRC Volume 666, 23 July 2023, Pages 29-35.でpublicationされた.

研究成果の学術的意義や社会的意義

虚血再灌流障害などの炎症性疾患におけるアルブミンの投与はグリコカリックスの障害を緩和することを見出した.重症患者においてアルブミンの投与の有用性はまだ証明されていないものの,サブグループ解析では生存率に寄与することも報告されている.また,アルブミンは酸化ストレスのスカベンジャー,膠質浸透圧の維持,生理活性物質のキャリアなど多彩な機能を有する報告がなされている.本研究の結果は他の報告に加えてアルブミンの有するグリコカリックス保護作用と位置付けられると考えられる.またアルブミンのこの作用はスフィンゴシン-1-リン酸を介したものであることも見出され,今後より詳細な作用ポイントを解析する必要がある.

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Albumin protects the ultrastructure of the endothelial glycocalyx of coronary arteries in myocardial ischemia-reperfusion injury in vivo2023

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Sawashita, Satoshi Kazuma, Yasuyuki Tokinaga, Kenichiro Kikuchi, Naoyuki Hirata, Yoshiki Masuda, Michiaki Yamakage
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 666 ページ: 29-35

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2023.04.110

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 敗血症における血管内皮グリコカリックス  保護因子としてのアルブミンの有用性2022

    • 著者名/発表者名
      数馬 聡 、澤下泰明 、菊池謙一郎、巽 博臣、黒田浩光、相坂和貴子、赤塚正幸、後藤祐也、棚橋振一郎、升田好樹
    • 学会等名
      第49回日本集中治療医学会学術集会 シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 敗血症における血管内皮グリコカリックス保護因子としてのアルブミンの有用性2022

    • 著者名/発表者名
      数馬聡
    • 学会等名
      第49回日本集中治療医学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 虚血再灌流障害によるグリコカリックスの障害に対するアルブミンの保護作用の検討2021

    • 著者名/発表者名
      数馬聡
    • 学会等名
      第48回日本集中治療医学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書 2020 実施状況報告書
  • [図書] ICU 輸液がみえるグリコカリックス×アトラス2020

    • 著者名/発表者名
      数馬聡
    • 総ページ数
      253
    • 出版者
      株式会社メジカルレビュー社
    • ISBN
      9784758317818
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi