研究課題/領域番号 |
20K17800
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 (2022) 日本大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
岩崎 肇 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00599368)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 廃用性筋萎縮 / α7アセチルコリン受容体 / GTS-21 / α7アセチルコリン受容体 / アセチルコリン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では特異的α7AChR刺激薬であるGTS-21を使用して廃用性筋萎縮を改善し、臨床において長期集中治療管理などによる廃用性筋萎縮を予防することを可能にし得る新しい治療法への基盤となる研究を行う。 令和2年度、3年度の前半はwild typeマウス及びα7KOマウスの廃用性筋萎縮モデルを作成し、モデルの安定の確認、筋肉の採取、筋重量の測定を中心に行う。 令和3年度には、採取した筋肉からRNAを抽出し、リアルタイムRt-PCRによる解析を中心に行う。
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研究成果の概要 |
廃用性筋萎縮モデルのマウスに対し、α7アセチルコリン受容体刺激薬であるGTS-21を投与することにより、その筋萎縮抑制効果を調べた。GTS-21は、廃用性筋萎縮による体重減少を抑制しなかったが、腓腹筋やヒラメ筋などの主に遅筋成分を多く含む筋肉の萎縮を抑制した。一方で、速筋成分を多く含む前脛骨筋の筋萎縮抑制効果は乏しかった。筋肉線維の種類によってGTS-21の筋萎縮抑制効果が異なる可能性が示唆され、この点において今後さらなる研究が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
集中治療室などでの長期臥床による筋力低下を抑制するためには、臥床中にリハビリテーションなどで運動を行うか、早期に離床する意外に方法がない。筋力低下はその後の患者の予後に大きく影響する。本研究で用いたα7アセチルコリン受容体刺激薬であるGTS-21は、すでに抗炎症効果が示されていたが、筋萎縮抑制効果については報告が少なかった。本研究においてGTS-21は、廃用性筋萎縮による体重減少抑制効果は認めなかったが、一部の筋肉萎縮抑制効果を示した。今後さらなる研究が必要ではあるが、飲み薬などで筋萎縮を抑制する時代が訪れるかもしれない。
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