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薬理遺伝学を用いた中枢神経回路の選択的な神経活動制御と痛み修飾および高次機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K17805
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関群馬大学

研究代表者

太田 浄  群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (30761100)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード内側前頭前野皮質 / ノルアドレナリン作動性神経系 / 薬理遺伝学 / 青斑核 / 神経障害性疼痛モデル / 神経障害性疼痛 / 脊髄後角
研究開始時の研究の概要

逆行性アデノ随伴ウィルスベクターを用いて特定の投射経路にDREADDシステムを導入する。具体的には、ノルアドレナリン作動性神経系の青斑核―内側前頭前野皮質の投射による痛み修飾作用を、神経障害性疼痛および術後痛モデルにおいて経時的に解析する。また同モデルにおける抑うつや不安、学習記憶などの中枢神経機能との関連性を解析する。本研究の結果によって慢性痛における重要なメカニズムが明らかになり、新たな戦略の疼痛治療が導き出されることを期待する。

研究実績の概要

慢性的に痛みが持続している状態において、ノルアドレナリン作動性神経系の青斑核から内側前頭前野皮質に投射する経路による痛み修飾作用は経時的に変化し
ている可能性がある。逆行性アデノ随伴ウィルスベクターを用いて、青斑核の投射先において神経活動を制御する薬理遺伝学(DREADD)のシステムを構築することが可能であった。逆行性のウィルスベクターを内側前頭前野皮質に投与した遺伝子改変動物に神経障害性疼痛モデル(Spinal nerve ligation)を作製して、経時的な行動解析を行った。内側前頭前野皮質ー青斑核の投射経路は、生理学的条件から、次第に痛み促進性へと変化することが明らかになった。また、von Frey filamentによって誘発される痛みだけでなく、自発痛の評価方法においても同様の結果が得られた。内側前頭前野皮質において細胞興奮性のマーカーであるcFOSの増加がみられたことから、ノルアドレナリンによって神経活動に対する興奮性の影響があったことが示された。内側前頭前野皮質におけるノルアドレナリン合成酵素(Dopamine-β-Hydroxylase)陽性線維の濃度は上昇していたが、トランスポーターには変化がなかったため、ノルアドレナリンの代謝は亢進していないことが示唆された。α1アドレナリン受容体は慢性期の神経障害性疼痛モデルにおいてα2アドレナリン受容体に相反して、von Frey filamentの機械的逃避閾値を上昇させる作用を示したが、免疫組織学的には神経障害性疼痛によって発現量が減少する結果となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究期間において、コロナ感染蔓延による停滞があったため遅れている。

今後の研究の推進方策

現在、論文執筆中である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 薬理遺伝的アプローチによる青斑核ー内側前頭前野皮質の行動学的解析と慢性期神経障害性疼痛モデルにおける機能的変化2022

    • 著者名/発表者名
      太田 浄、廣木 忠直、須藤 貴史、加藤 総夫、小幡 英章
    • 学会等名
      第44回日本疼痛学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 薬理遺伝学的手法を用いた青斑核ノルアドレナリン作動性神経系の投射先サブグループ化と慢性痛における機能的役割についての解析2020

    • 著者名/発表者名
      太田 浄、須藤 貴史、小幡 英章、高橋 由香里、加藤 総夫、齋藤 繁
    • 学会等名
      日本麻酔科学会 第68回学術集会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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