研究課題/領域番号 |
20K17823
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
中平 淳子 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (30465603)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肺容量 / 全身麻酔 / 肺切除術 / 肺手術患者 / CT解析 / 肺手術 / CT肺解析 / 術後肺容量 |
研究開始時の研究の概要 |
【研究1】肺葉切除術を施行された患者において、CT画像による術前、術1年後の画像をSynapse VINCENTで再構築する。肺切除後に生じる残存肺の代償性膨張における、正常部分と気腫性病変の肺容量の変化(量的変化)を調べる。また、クラスター解析を用いて気腫性病変の形態学的特徴の変化(質的変化)を解明する。残存肺の代償性膨張における気腫性病変の量的・質的変化を検討する後方視的観察研究である。 【研究2】肺葉切除術・部分切除術の患者において、術前、6か月後、術1年後のCT画像を再構築し、残存肺の代償性膨張の過程における気腫性病変の量的・質的変化と、術1年後の呼吸機能の関連を調査する前向き観察研究である。
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研究実績の概要 |
本研究では、後方視的研究において肺切除術を実施した対象患者の肺容量をSynapse Vincentという画像分析ソフトを用いて算出し、遺残肺容量の変化を把握することと同時にその性状を分析することである。遺残肺は空いた空間を埋めるように代償性膨張するために容量が増加する。その性状の分析は、気腫様の部分が増加するのか正常に近い部分が増加するのかをCT値から求めて行うことで可能であると考えている。2次元でなく、3次元で実施することによって1スライスでなく肺全体の肺容量の算出が可能となる。これにより、肺切除術を受けた患者において、全身麻酔を実施する際の呼吸器評価の一助となることが予想される。 また、前向き観察研究では、肺切除後の患者の遺残肺容量の変化と呼吸機能検査の結果を合わせて把握することによって、肺切除術後の患者の呼吸器系の特徴を理解することができると予想される。より具体的に肺切除後の患者の呼吸器系の予測をすることが可能となる。 2020年度に始まった新型コロナウイルス感染症の対策によって呼吸機能検査が中止され、前向きの観察研究は実施ができなかった。また、感染症対策のために研究に充てる予定の人員と時間を別の業務に当てざるをえず、研究が大幅に遅れた。 2022年度は、対象となる患者を抽出し、肺容量の算出を実施し始めた。詳細な患者背景の収集と肺容量の算出に充てる人員と時間が不足しており、データ収集の段階に時間を要している状態である。データの解析には至っていないが、研究を中断せざるを得ない理由は現在ない。そのために、研究期間の延長を申請した。2023年度にデータの取得、解析、論文作成を完了する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症により、前向き観察研究の要素であった呼吸機能検査が実施できない期間があったため、前向き観察研究を開始できないままであったが、2023年度から開始している。後方視的観察研究では、患者抽出は行ったため、データの取得を中である。データの解析、論文作成と投稿を2023年度中に完了予定である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症対策の一環として研究に含まれる検査ができなくなっていたが、現在では再開されたこと、人員の異動等で研究が遅延していたが、人員の確保ができたことで、研究を遂行することが可能と考えている。
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