研究課題/領域番号 |
20K17833
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
田中 竜介 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (30771969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳波 / 術後痛 / 手術後痛 / 振幅位相解析 / 開腹手術 / 手術中脳波 / 手術侵襲 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では手術中の脳波変化と術後痛の関連を調べる。まず、後ろ向き研究として、全身麻酔下に手術を受けた患者さんの診療情報を用いて、急性術後痛と関連のある脳波変化を調べる。その後、前向き研究として、全身麻酔下に手術を受ける患者さんを対象とし、同定した脳波変化と遷延性術後痛との関連を調べる。
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研究成果の概要 |
手術中の脳波変化は術後急性痛の強度と関連するという着想のもと、手術開始時と終了時の脳波を解析し、その変化と術後疼痛の強度との関連性を調べた。脳波解析はスペクトル解析、バイコヒーランス解析、Phase amplitude coupling(PAC)解析を行った。現時点では、術後疼痛の程度を予想できる脳波変化は見つけられなかったが、近年、手術侵襲刺激との関連性を示されたPAC解析値の一つは、術後痛との関連性を示唆した。しかし、我々の調査は、脳波の解析数、解析区間など、十分ではなく、結論を得るには更なる調査が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性術後痛を緩和し、慢性術後疼痛を抑制することは周術期医療の重要な課題の一つである。手術中から強い術後痛と関連する要因を見つけることは、より良い疼痛医療に繋がる。そこで、手術中脳波変化と、術後急性痛との関連性を調査したが、現時点ではその連関を十分に示すことはできなかった。本研究をもとに、引き続き、術後痛と脳波の関連を調査していく。脳波と術後痛との関連の解明は、脳波に基づいた新たな鎮痛モニターの開発に繋がり、より良い周術期医療に繋がると考えられる。
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