研究課題/領域番号 |
20K17839
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
西本 れい 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60789585)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ミクログリア / イオンチャネル / 低体温療法 / TRPチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
低体温療法は心肺蘇生後患者の蘇生後脳症に対する脳保護を目的とした治療法であり、神経学的予後を改善するが、急性期の一時的な低体温が慢性期の予後にどのように影響するか、明らかにされていない。本研究は、蘇生後脳症の病態生理に関与するとされる中枢神経系の免疫担当細胞ミクログリアの温度受容メカニズムに着目し、温度による運動性の変化とそれにおける温度感受性TRPチャネルの活性化の関与を明らかにする。温度受容の責任分子を解明することで、代替の治療法や創薬への展開が期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、低体温療法の脳保護メカニズムの分子基盤を明らかにするため、中枢神経系の免疫担当細胞であるミクログリアに発現する温度感受性TRPチャネルの活性化機構と低体温療法の病態生理への関与を解明することである。令和3年度までに、初代培養マウスミク ログリアの運動には温度依存性があること、in vivo imagingによりミクログリアの突起運動にも温度依存性があり、その性質には温度感受性TRPチャネルサブタイプのTRPV4の活性化が関与する結果をえ、論文にまとめ発表した(Nishimoto and Derouiche 2021)。初代培養を用いた実験において、別の温度感受性TRPチャネルTRPM4の関与が示唆されていたものの、特異的活性化剤や阻害剤がなく、RNA干渉法によるTRPM4遺伝子ノックダウンによって関与に関する実験を計画したが細胞状態が保てず解析に適さなかった。そのため、CRISPR/Cas9システムを用いてTRPM4遺伝子欠損マウスを作製し、新生仔大脳からミクログリアを単離し解析を行なった。TRPM4遺伝子欠損マウスからの初代培養ミクログリアについてタイムラプスイメージングにて細胞運動解析を行なったところ、野生型と同様、TRPM4欠損ミクログリアは温度感受性を保っていた。以上より、ミクログリアの温度依存的細胞運動にはTRPV4がもっとも関与すると考えられ、以上の結果を報告するために論文作成準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最終的には細胞運動解析まで行うことができたが、TRPM4遺伝子欠損マウスのゲノム解析およびタンパク発現解析に時間を要したため、やや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
細胞運動の結果に関して論文報告を準備する。
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