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難消化性オリゴ糖を用いた術後せん妄の新規予防戦略-腸内細菌叢の安定化を意識して

研究課題

研究課題/領域番号 20K17841
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

西原 教晃  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70836436)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード術後せん妄 / 腸内細菌叢 / 難消化性オリゴ糖 / セロトニン / フレイル / せん妄モデル
研究開始時の研究の概要

腸内細菌叢のdysbiosisは、抗炎症性細菌数の低下による炎症性腸疾患の発生・増悪の原因となることが報告されている。また、プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクスによる免疫系の賦活が示唆されている。近年神経炎症との関連が注目されており、dysbiosisがミクログリアの活性化による神経炎症に関与していることが明らかになってきた。本研究により、周術期における腸内細菌叢と神経炎症の関連が詳細に明らかになるだけでなく、現象に対する現実的な予防策を提示できる可能性がある。

研究成果の概要

術後せん妄は、手術侵襲に起因する脳内の炎症(神経炎症)が主病態であると認識されており、神経炎症の制御が術後せん妄の予防に寄与すると考えられている。われわれは神経炎症の制御を目的に、難消化性オリゴ糖(ラフィノース)投与による腸内細菌叢へのアプローチと、そにれによる術後せん妄の改善、予防を試みた。結果、高齢マウスにおいて、脳内の炎症性サイトカインに差は認められなかったが、ラフィノース投与群において血中ストレスホルモンの低下、セロトニンの上昇、腸内細菌叢の多様性の向上、せん妄様行動の改善を認めた。神経炎症の制御とは異なるセロトニンを介した機序により、術後せん妄を改善する可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで難消化性オリゴ糖による腸内細菌叢へのアプローチにより、術後せん妄を改善できたという報告はあったものの、私たちが日常的に入手でき、摂取可能なラフィノースを用いた研究は存在しなかった。今回、そのラフィノースの投与により術後せん妄を行動学的に改善できる可能性が示唆されたことは新規性が高いだけではなく、現実的な術後せん妄予防策の提示に繋がると考えている。また、術後せん妄は神経炎症単一の機序ではなく、腸内細菌叢を介したセロトニン経路によっても制御される可能性が示唆されたことは興味深い結果となった。

報告書

(5件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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