研究課題/領域番号 |
20K17861
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村津 有紗 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90737199)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | メタボローム / メタゲノム / 腸内環境デザイン |
研究開始時の研究の概要 |
重症病態における腸内細菌とその代謝産物の特徴をメタゲノム及びメタボローム解析を用いた統合的・網羅的な解析により明らかにし、腸内細菌や代謝産物の変化に応じた腸管内の恒常性を保つ治療(腸内環境デザイン)が、病態の改善や転帰に影響するか確かめることを目的とする。本研究によって腸内環境デザインの有効性を示すことができれば、重症救急患者に対する新たな治療法として今後大きく発展する可能性がある。
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研究実績の概要 |
当該年度に実施した研究内容は以下の通りであった。 C57BL6/Jマウス雄(6週齢) に対し盲腸結紮穿刺し7日間生存する敗血症マウスモデルを用いて、Day1、Day7の血液・便中のサイトカイン等を測定した。 Day1では、炎症性サイトカイン(TNF-α, IL-6, IFN-γ, IL-17)、抗炎症性サイトカイン(IL-4, IL-10, TGF-β)は増加した。一方大便中のIgAやCathelicidinは増加した。 Day7では、炎症性サイトカイン・抗炎症性サイトカインともに低下した。また便中に排出されるCathelicidinは減少した。 菌や毒素の侵入を阻止しようと腸管粘膜から管腔内にIgAが分泌されたため便中に増加したと考えられた。また腸管上皮細胞にあるcathelicidinの分泌は増加したため便中に増加したと考えられた。腸上皮細胞で発現するペプチドであるcathelicidinには、抗菌活性があることが報告されており、私たちの研究における糞便cathelicidinの増加は、急性期の腸内細菌科の増加など、微生物叢の変化に応じた抗菌分子産生の増加を反映している可能性がある。 また重症病態患者を対象に代謝産物の変化を調べた。対象は当科に入院し入院時に人工呼吸器管理を必要とする重症患者(敗血症、熱傷患者など )で 、来院時及び入院後の便を 採取した。健常人と比較し、Putrescine、2-Aminoethanol、Pyruvic acidは増加傾向であった。一方死亡例で上昇し生存例で減少する代謝産物としてUracilが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
モデルの作成に関して手技の安定化に時間を要した 。 重症病態患者の検体採取及びメタボローム解析に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は敗血症マウスモデルにおいて、腸内の制御性T細胞の発現や腸管の組織学的な変化について調べる。 また重症病態患者の代謝産物と病態との関連について調べる予定である。
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