研究課題/領域番号 |
20K17884
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高橋 希 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30770268)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 呼吸不全 / 人工呼吸器関連肺障害 / 二酸化炭素除去 / 体外循環 / 腎障害 |
研究開始時の研究の概要 |
ハイドロタルサイトはアニオン交換機能を持つ層状複水酸化物である.ハイドロタルサイトは溶存二酸化炭素を可逆的に吸着する性能がある.そこで,肺および腎臓の両方の臓器補助能を有する学術的独自性を持つ新規人工臓器を開発した.この新規人工臓器では,まずハイドロタルサイトを充填したカラムに血液を通して二酸化炭素を除去する.血中二酸化炭素は重炭酸イオンと平衡状態にあるため,酸塩基平衡の調整が必須である.そこで,二酸化炭素除去後に血液浄化を行う.研究期間内に,ex-vivo実験による基本性能試験を行い二酸化炭素吸着器の吸着能を確認する.それをもとに動物実験で肺保護戦略の実践に対する有用性を明らかにする.
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研究実績の概要 |
現在,我々は環境用,工業用として注目されている二酸化炭素吸着能を持つ化合物であるハイドロタルサイトを応用し肺と腎臓の両方の臓器補助能を有する新規人工臓器の開発を進めており,昨年度はハイドロタルサイトをポリスルホン膜に担持させCO2濃度が低下することを示した. 今年度はさらに昨年度作成した平膜から成型し直した紡糸状のものを充填した小型カラムの試作機を作成した.臨床応用時には中空糸として表面積を増やす予定であるが,まずは紡糸状で同様の性能を維持できるか確認した. 実験では豚血液を用いてペリスタルティックポンプにより5mL/minの流量で小型カラムに血液を通し循環回路としてCO2濃度の変化を確認した.比較としてハイドロタルサイトを含まないポリスルホン膜により同形状で作成したカラムを用いた.その結果,CO2濃度は有意に低下が得られたものの,ポリスルホン膜だけでもCO2濃度の低下が見られたため,流量や物理的要因によるCO2低下などの要因を現在確認している. 今後はこれらの実験系を確立した上で中空糸成型した臨床用のカラムを作成し,実験用豚によるCO2除去実験を行う予定である.
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