研究課題/領域番号 |
20K17894
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山口 宏 神戸大学, 医学研究科, 助教 (80851849)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 簡易脳波 / 熱性けいれん / 急性脳症 / 急性脳炎 / てんかん / てんかん重積 / 救急外来 / 意識障害 / 非けいれん性てんかん重積 / 小児 / 脳波 / 非けいれん性発作 / 集中治療室 / 神経障害 / 非けいれん性てんかん重積状態 / 簡易脳波モニタリングシステム |
研究開始時の研究の概要 |
意識障害を伴い集中治療室(ICU)に入室する小児患者のうち約40%に非けいれん性てんかん 重積状態(non-convulsive status epilepticus:以下NCSE)を認め、NCSEが神経学的後遺症と関連するとされる。しかし救急診療初期から連続的に脳波を評価できる環境は稀で、NCSEのどのような波形がどのように神経傷害を引き起こすのかは不明である。本研究では意識障害を主訴に救急外来を受診した小児を対象とし、蓄積してきた救急外来からICUまでの持続脳波データと診療情報を包括的に解析する。さらに血清・髄液の炎症性サイトカイン・酸化ストレスマーカー・神経傷害マーカーもあわせて解析する。
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研究実績の概要 |
本年度は、兵庫県立こども病院の救急外来に意識障害で受診した小児の簡易脳波データ56例に対してAmerican Clinical Neurophysiology Society’s 2021 standardized critical care EEG terminologyを用いた詳細な脳波の記述を行った。さらに臨床情報を収集し、熱性けいれん群(n=32)、急性脳炎・脳症群(n=8)、てんかん群(n=10)、てんかん患者で有熱時発作群(n=6)に分けてそれぞれの脳波の特徴の比較を行った。結果、全体では焦点性より全般性脳波パターンが多いことがわかった。また熱性けいれん群と急性脳炎・脳症群ではrhythmic delta activity(RDA)が多く、熱性けいれん群の約25%は急性脳炎・脳症群では認めなかったθ帯域のrhythmic activityを認め、それが特徴の違いであることが示唆された。この結果を海外英文誌に投稿して査読中である。次年度はさらに、熱性けいれんおよび急性脳症/脳炎の血液と髄液検体の神経傷害マーカーの測定を追加することで、救急外来脳波と神経傷害マーカーの関連を調べることにより総合的な神経傷害機構の解明を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、兵庫県立こども病院の救急外来に意識障害で受診した小児の簡易脳波データ56例に対して上記の通り救急外来の簡易脳波の新しい知見が得られ、海外英文誌に投稿することができた。これに関しては予定通りである。また神経傷害マーカーに関しては解析する症例数が不足しており、現在新しい症例を追加中である。症例が集まれば解析予定であり、症例が集まる目途が立っている。よって研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、現在投稿中の海外英文誌を受理させる予定である。また、熱性けいれんおよび急性脳症/脳炎の症例数を増やして血液と髄液検体の神経傷害マーカーの測定を追加することで、救急外来脳波と神経傷害マーカーの関連を調べることにより総合的な神経傷害機構の解明を目指す。
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