研究課題/領域番号 |
20K17897
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木田 佳子 広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (00526220)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 間質性肺炎急性増悪 / 急性呼吸不全 / サイトカイン / V-V ECMO / VV ECMO / ARDS / RAGE / ECMO |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの我々の知見ではECMO使用中の間質性肺炎急性増悪患者では炎症マーカーや血管 内皮マーカーの発現が抑制されていた.これらの得られた知見をもとにECMOを使用することによってRAGEが低下することが間質性肺炎急性増悪 抑制の結果なのか、あるいはRAGEの低下が間質性肺炎急性増悪を抑制するのかを実際の患者血清を用いたELISA法での測定とラビットを用いた研究で究明する.
|
研究実績の概要 |
間質性肺炎急性増悪は,有効な治療法がない致死的疾患である.さらに,間質性肺炎急性増悪 は欧米人に比べ日本人に好発することが明らかになっており,わが 国が率先して取り組むべき疾患と言える.近年,体外式膜型人工肺(VV ECMO)は,急性呼吸促拍症候群(acute respiratory di stress syndrome ARDS)に対する 肺庇護的治療法として本邦でも普及している.ECMO管理を行った間質性肺炎急性増悪患者の剖検肺を用いて我々は現在までにECMO中のサイトカインを測定し 「ECMO 管理中の間質性肺炎急性増悪患者においてRAGEが治療経過やその機序に関連している」との仮説をたて本研究の学術的問いとした. 令和2-4年度については,過去の結果から治療経過や機序に最も関わりが認められたRAGEに注目し,加えてS100A8, S100A9, HMBG1にも着目しELISAを用いて測定を行なった.COVID-19流行に伴い,マスクや手指消毒などの普及もあり,感染がtriggerとなることの多い間質性肺炎急性増悪患者は減少したため症例が十分に集まらなかった.令和5年度についてはCOVID-19流行が落ち着いたために,間質性肺炎急性増悪患者の数は増加傾向となっている.現在はECMO挿入を行わず,コントロール群として非侵襲的人工呼吸器や侵襲的人工呼吸器のみを使用し治療を行なっている間質性肺炎急性増悪患者の症例集積中であり,令和6年度についても引き続き症例を集積し,サイトカイン測定や動物実験へ繋げていく.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19流行の影響があり,症例集積に時間がかかっている.
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度後半から,COVID-19が第5類に移行となり,徐々に症例数としては増えてきているため,引き続き症例集積を行いサイトカイン測定,動物実験へ繋げられるよう努力する.
|