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緑膿菌由来エクソソームを用いた新規ワクチン療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K17903
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

加藤 秀哉  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (30515284)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード肺炎 / 緑膿菌 / 細胞外小胞 / 抗体・ワクチン療法 / ワクチン・抗体療法 / 成人呼吸窮迫症候群 / 薬剤耐性菌
研究開始時の研究の概要

グラム陰性菌の一つである緑膿菌は、抗菌薬の汎用や高度先進医療の発達と相まって多剤耐性化が進み、しばしば集団院内感染の原因菌にもなり社会問題化している。
細胞外小胞の一種であるエクソソームは、約100nm前後の大きさで各種タンパクやmicroRNAが内包されており、細胞間伝達物質として知られている。エクソソームはヒトだけでなく、細菌からも分泌されることが明らかになっており、宿主細胞への傷害性だけでなく、免疫の賦活化という相反する働きも報告されている。我々は、緑膿菌由来のエクソソームの傷害性および内包されているタンパクの同定を行い、抗菌薬治療だけに頼らないワクチン・抗体療法の開発を目指す。

研究実績の概要

日本の主な死因別死亡統計において、肺炎は第5位(7.2%:平成29年度)を占めている。この背景には、高齢化社会や医療の高度化に基づく免疫不全患者の増加、抗 菌薬の汎用による多剤耐性菌蔓延が深く関わっている。これら肺炎の主な起炎菌には、緑膿菌に代表されるグラム陰性桿菌やMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球 菌)などが含まれる。 グラム陰性菌の一つである緑膿菌は、抗菌薬の汎用や高度先進医療の発達と相まって多剤耐性化が進み、しばしば集団院内感染の原因菌に もなり社会問題化している。 細胞外小胞の一種であるエクソソームは、約100nm前後の大きさで各種タンパクやmicroRNAが内包されており、細胞間伝達物質とし て知られている。エクソソー ムはヒトだけでなく、細菌からも分泌されることが明らかになっており、宿主細胞への傷害性だけでなく、免疫の賦活化という相 反する働きも報告されて い る。我々は、緑膿菌由来のエクソソームの傷害性および内包されているタンパクの同定を行い、抗菌薬治療だけに頼らないワクチ ン・抗体療法の開発を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画の大枠としては1. マウス緑膿菌性肺炎モデルの作成およびエクソソームの抽出 2. ナノサイト、フローサイトメトリーを用いたエクソソームの定量評 価 3. エクソソームの傷害性の評価 4. 内包されているタンパクの同定 5.遺伝子組み換えタンパクの精製を計画していたが、上記プロジェクトに関して概ね順 調に進展している。

今後の研究の推進方策

マウス緑膿菌性肺炎モデルから抽出されたエクソソームをナノ粒子測定機器であるナノサイトNS300やフローサイトメトリーにより、エクソソームの収量・粒子 径を測定し定量評価を行う。その後エクソソームの傷害性の評価をマウスを用いた動物実験と細胞実験にて行う。エクソソーム中の内包タンパクの同定も併せて 行い、免疫ブロット法で存在を確認する。最後に緑膿菌由来エクソソームを各種アジュバントとともに、マウスに対しワクチンとして接種を行う。効果判定とし て、緑膿菌投与24時間後までの体温・生存率を測定し、その後肺浮腫、肺内・血中細菌数、各種サイトカイン等炎症パラメータも併せて測定する。またすでに効 果が得られているV抗原(PcrV)ワクチンとの併用療法についても検討を行い、その効果を確認 していく。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Therapeutic Effects of Hyaluronic Acid Against Cytotoxic Extracellular Vesicles Released During Pseudomonas Aeruginosa Pneumonia2021

    • 著者名/発表者名
      Naito Yoshifumi、Kato Hideya、Zhou Li、Sugita Shinji、He Hongli、Zheng Justin、Hao Qi、Sawa Teiji、Lee Jae-Woo
    • 雑誌名

      Shock

      巻: 57 号: 3 ページ: 408-416

    • DOI

      10.1097/shk.0000000000001846

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Epidemiological survey of serum titers from adults against various Gram-negative bacterial V-antigens.2020

    • 著者名/発表者名
      Kinoshita M, Shimizu M, Akiyama K, Kato H, Moriyama K, Sawa T.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 15 号: 3 ページ: 15-15

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0220924

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Therapeutic Effects of Hyaluronic Acid in Peritonitis-Induced Sepsis in Mice2020

    • 著者名/発表者名
      Lee Jae Hoon、Liu Airan、Park Jeong-Hyun、Kato Hideya、Hao Qi、Zhang Xiwen、Zhou Li、Lee Jae-Woo
    • 雑誌名

      Shock

      巻: 54 号: 4 ページ: 488-497

    • DOI

      10.1097/shk.0000000000001512

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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