研究課題/領域番号 |
20K17918
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高見 浩数 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50548625)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 胚細胞腫 / RNAシークエンス / メチル化解析 / コピー数異常 / 予後 / 中枢神経 / 腫瘍免疫 / 腫瘍マーカー / 発現解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題の目的はノンジャーミノーマにおける①免疫チェックポイントの発現の解明 ②腫瘍間質の免疫細胞の同定③T細胞、B細胞受容体のレパトア解析による腫瘍への免疫応 答の解明が軸となる。
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研究成果の概要 |
中枢神経胚細胞腫のRNAシークエンスによりジャーミノーマと非ジャーミノーマが異なる発現を示し、非ジャーミノーマはM2マクロファージを含む免疫細胞の浸潤が多いこと、精巣胚細胞腫と発現・メチル化が相同であることを示した。腫瘍マーカーと組織型の比較解析を行った結果、ジャーミノーマや奇形腫でも腫瘍マーカーの上昇が多く見られ、腫瘍マーカーだけで治療方針を決めることに疑義を投げかけたメチル化解析を行い、12p増幅が最も頻度の高く、非ジャーミノーマであることの強い相関が見られ、12p増幅がある症例は予後が悪いことが示された。ジャーミノーマにおける腫瘍免疫細胞の多い症例は予後が良いことを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経胚細胞腫は東アジアに多い疾患であり、歴史的に日本が臨床研究において大きな成果を出してきた分野である。基礎研究についても過去10年において日本が主導権を握りつつあり、この科研費研究はその主導権の掌握において極めて大きい役割を果たした。具体的には中枢神経胚細胞腫の特徴的な発現様式、免疫細胞浸潤のプロファイルと予後マーカーとしての役割、そして12p増幅という新たなバイオマーカーの同定が新しい発見であった。これに続く科研費研究にて更なる発展を目指し、胚細胞腫の治療標的の同定を目標としている。
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