研究課題/領域番号 |
20K17928
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
棚橋 邦明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (90790717)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 髄膜腫 / 間葉系幹細胞 / 癌関連線維芽細胞 / Meflin / 足場硬度 / 細胞外基質 / オルガノイド / YAP / Mechano-sensor / Hippo pathway |
研究開始時の研究の概要 |
脳腫瘍の多くを占める髄膜腫の中には、脳底部に広がるように増大するものがあり、脳神経を巻き込んで障害するため外科的治療が難しい。髄膜腫がこのように増大する機序は未だ解明されていない。 本研究では、髄膜腫が発生部位ごとに特徴的な遺伝子変異をもつことと、脳底部の正常髄膜が形作られる由来組織(中胚葉)に着目し、髄膜腫増大のメカニズムを解明することを目的とする。脳底部における髄膜組織に特徴的な幹細胞が、髄膜腫発育の足場環境を作り出しているという仮説を立て、髄膜腫摘出検体・培養髄膜腫細胞・髄膜腫マウスモデルを用いて解析することで、これを明らかにする。
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研究成果の概要 |
頭蓋底部に発生する髄膜腫は、脳表部髄膜腫と異なりNF2遺伝子変異を起源とせず、機能的予後不良の進展様式を示すため、その機序解明が望まれる。髄膜腫遺伝子発現データを解析したところ、頭蓋底部髄膜腫において間葉系幹細胞(MSC)の未分化マーカーMeflinの発現が低い傾向が示された。MSCの癌関連線維芽細胞への分化が足場硬度と関連すること、細胞外基質硬度を高めるとNF2遺伝子変異のない髄膜腫細胞株が活性化することから、頭蓋底部髄膜腫の進展様式とMCS分化の関連が示唆された。また、細胞株樹立が困難とされる髄膜腫において、新規オルガノイド培養法による髄膜腫細胞の培養方法を確立し、複数株の培養に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭蓋底部に発生する髄膜腫は、外科的な摘出が難しいことに加え、硬膜に沿って進展し脳神経を巻き込み障害するために、組織学的に良性であっても機能的予後不良となる。頭蓋底部髄膜腫は脳表部に発生する髄膜腫に多くみられるNF2遺伝子変異とは異なる遺伝子変異が起源とされるが、その進展機序との関連は明らかにされていない。本研究により、機能的予後不良の髄膜腫進展様式の解明へ向けた第一歩となることが期待される。
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