研究課題/領域番号 |
20K17932
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森垣 龍馬 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任准教授 (70710565)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ジストニア / 線条体 / パルブアルブミン / ストリオソーム / 小脳 / ドパミン / 発症機序 / パルブアルブミン介在ニューロン / ストリオゾーム / 不随意運動症 / ハンチントン舞踏病 / パーキンソン病 / ウィルスベクター / オプトジェネティクス |
研究開始時の研究の概要 |
ジストニアは運動異常症のひとつで、持続性筋収縮のため適正な運動制御が困難となる症候群である。その詳細な発症機序は不明で、遺伝性ジストニアは国の難病指定されている。我々はジストニアの発症原因として線条体のストリオソームの機能異常の重要性を提唱してきた。近年、ストリオソーム機能を光遺伝学的手法にて変化させることで、マウスが一旦獲得した習性を修正することができると実験的に証明された。本研究では、同じ光遺伝学的手法を用い、線条体の運動領域のストリオソームの機能を修正することを通じてジストニアの発症機序を解明し、ジストニアモデルマウスにこの技術を応用することで、新たな治療法を開発する。
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研究成果の概要 |
小脳性ジストニアモデルマウスにおいて、線条体parvalbumin陽性介在ニューロンは顕著に活性化しており、線条体の解剖学的下流に存在するentpeduncular nucleusおよびglobus pallidus externusも脱抑制し活性化していた。ドパミン受容体モジュレーターによる小脳性ジストニアの症状の改善効果は乏しく、小脳性ジストニアが難治であることと関連している可能性も示唆された。Q175ハンチントン病モデルマウスにて、様々な分子が脳線条体ストリオソーム内で変化を起こしていることを発見した。PVニューロンとストリオソームがジストニア発症に重要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジストニアは運動異常症のひとつで、持続性筋収縮のため適正な運動制御が困難となる症候群である。その詳細な発症機序は不明でその病態生理を明らかにすることは不随意運動領域の大きな課題の一つである。ジストニアに共通の生化学的カスケードは見つかっておらず現段階ですべてのジストニアの治療に関して共通の標的となる分子は存在しない。本研究では、ジストニアの発症機序に脳線条体パルブアルブミン陽性介在ニューロンおよびストリオソーム構造が関与している可能性につき明らかにした。これらをターゲットとする新たな治療法の開発が進むことで、本疾患を克服できる可能性が示唆された。
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