研究課題/領域番号 |
20K17938
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 横浜市立大学 (2021-2022) 国際医療福祉大学 (2020) |
研究代表者 |
善積 哲也 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (00837429)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 圧迫性脊髄症 / ラットモデル / 顆粒球コロニー刺激因子 / SOCSタンパク質 / BCボックスモチーフ / ローターロッド持続歩行時間 / ラット前肢握力測定 / 脊髄前角細胞 / 膜透過性神経誘導ペプチド / BCボックスタンパク質 / サイトカイン伝達シグナル抑制因子 / 脂肪組織由来幹細胞 / ローターロッド / ラット / 皮膚由来幹細胞 / 脂肪由来幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに様々な神経保護効果が報告されてきた顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)と、多能性幹細胞から脊髄前角細胞(運動ニューロン)への分化誘導作用(Kanno. Int J Mol Sci. 2018)が報告されているSOCS7由来のペプチドを、圧迫性脊髄症モデルラットに対し投与を行い、その運動機能改善効果、脊髄前角細胞の温存効果とそれらのメカニズムを研究する。
|
研究成果の概要 |
圧迫性脊髄症モデルラットは、C5-6椎弓下に吸水膨張性ポリマーを留置することでラット脊髄に慢性的な圧迫を生じさせる。このモデルは、脊髄圧迫導入直後は神経症状を示さないが、ある一定の潜伏期間を経た後に脊髄症を発症し、その後緩徐進行性に運動機能低下を呈することが特徴で実際の臨床の場でみられる圧迫性脊髄症患者の経過に非常に酷似している。このモデルにコリン作動性ニューロンへの分化誘導作用を持つSOCS7のBCボックスモチーフを含む膜透過性神経分化誘導ペプチドと造血系のサイトカインであるG-CSFを投与することで、その効果を検討したが、脊髄変性変化や運動機能変化に有意な変化をもたらさなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
圧迫性脊髄症は、ヘルニア、骨棘、靱帯骨化などによる慢性的な脊髄圧迫による緩徐進行性の脊髄障害を来す疾患群で、除圧術のみが唯一の効果的な治療法である。しかし骨棘などは経年的な変化でもあり、患者は高齢者が非常に多い。したがって患者の中には重篤な併存疾患を抱えている場合もあり、この場合全身麻酔下の外科的治療は困難である。我が国の超高齢化社会を考慮すると、有効な薬物療法の開発は急務であるが、現時点では効果的な保存療法を支持するエビデンスは報告されていない。我々は圧迫性脊髄症ラットを用いて、圧迫性脊髄症に対する薬物治療をはじめとした非侵襲治療の可能性を追究している。
|