研究課題/領域番号 |
20K17942
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
東 剣虹 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (80724070)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ジストニア / 遺伝性疾患 / 遺伝子解析 / 集団解析 / DYT遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者が所属する東京女子医科大学は、多くのジストニア患者が来院される全国でも有数の脳神経外科を有しており、加えて当研究活動を行う院内の統合医科学研究所には学外の研究連携医療機関からもジストニア患者のゲノムDNAサンプルの提供を受けている。このことから、国内で最も多くのジストニアサンプルを有しているため、本研究によりジストニアの集団的遺伝子解析を行うことで関連遺伝子の変異頻度や傾向を明らかにすることができる。こうして得られたデータを蓄積し、変異の機能的影響解析のための基盤形成にも繋げることが可能だと考える。
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研究成果の概要 |
累計170例の遺伝性ジストニア症例を対象に、16のジストニア関連遺伝子について、次世代シーケンサーを用いた遺伝子解析を行った。その結果、65例において有意と思われるバリアントを検出した。傾向としては、検出頻度上位3遺伝子はTOR1A, KMT2B, SGCEの3つで、65症例の72%を占めた。この3つの遺伝子はいずれも特徴的なジストニアの原因遺伝子であり、その中でもバリアントの局在に特徴があったSGCEについてバリアントの影響を解析した。その結果、SGCEで検出されたバリアントのいずれもがダメージングであることを突き止め、それを論文としてClinical Genetics誌に発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少疾患であり、難病指定もされているジストニアの集団的解析は国内初であり、世界的にも数は少ない。今回得られた結果から、遺伝性ジストニアの遺伝子の傾向を見ることができた。今後さらに症例を積み重ねることによって疾患のデータベースの構築に役立つと思われる。遺伝性ジストニアは、症状から原因遺伝子を特定するのが難しい例もあるが、今回の16遺伝子の解析を通して、2.5人に1人の割合で何らかのバリアントを検出することができたことから、今回の解析結果を省みて、今後方法を工夫することで、さらに割合を高めることができると考えている。
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