研究課題
若手研究
動脈硬化に関与する自己抗体が存在する可能性を背景に、発現クローニング法により脳梗塞に対する抗体マーカーを同定してきた。新たなマーカーを同定していく中で、動脈硬化を反映するマーカーと脳虚血に特異的なマーカーが存在することがわかった。これらを応用すると、動脈硬化の進行により脳梗塞発症リスクを判定できるだけでなく、血栓症か塞栓症か、脳梗塞の病型を判別できる可能性が見出された。本研究では、脳梗塞病型に応じた新たな抗体マーカーを同定するとともに、既知のマーカーとも組み合わせて脳梗塞マーカーの臨床応用を図る。これにより脳梗塞の発症予測と病型診断が可能となり、日常診療へ貢献できることを確信している。
当教室で確立した発現クローニングにより、新たな脳梗塞関連マーカーの同定を続ける中で、3つのマーカーについて論文に発表した。CSF-2; colony-stimulating factor 2は、脳梗塞のみならず、大腸ガンに特異的なマーカーとしてFrontiers in Cardiovascular Medicine誌に発表した。GADD34はp53との関与から動脈硬化のマーカーとしてFront. Medicine誌に発表した。また、PCK1については糖尿病との関連についてBMC Endocri Disord誌に発表した。2023年度には、昨年度の統合解析結果から、タンパク機能解析に基づく有用マーカーの絞り込みを行うことで、精度を高めることに成功した。ここでは機械学習を用いた検証にも着手し、より精度の高い結果を得ており、第23回日本分子脳神経外科学会、日本脳神経外科学会第82回学術集会、および第49回日本脳卒中学会学術集会で発表した。この手法を用いて、より精度の高い組み合わせを抽出すべく、次の研究につなげている。
すべて 2023 2022 2021 2020
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 5件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (26件) (うち招待講演 4件)
Frontiers in Cardiovascular Medicine
巻: 10 ページ: 1-19
10.3389/fcvm.2023.1042272
Frontiers in Medicine
巻: 10 ページ: 1128921-1128921
10.3389/fmed.2023.1128921
BMC Endocrine Disorders
巻: 23 号: 1 ページ: 239-239
10.1186/s12902-023-01491-3
Medicine International
巻: 3 号: 1 ページ: 4-4
10.3892/mi.2022.64
Sci Rep.
巻: 11 号: 1 ページ: 13450-13450
10.1038/s41598-021-01176-8
Scientific Reports
10.1038/s41598-021-92786-9
Heliyon
巻: 6 号: 8 ページ: e04661-e04661
10.1016/j.heliyon.2020.e04661
Int J Mol Med
巻: 46 ページ: 1274-1288
10.3892/ijmm.2020.4690
Cancer Sci
巻: 111 号: 12 ページ: 4453-4464
10.1111/cas.14652