研究課題/領域番号 |
20K17956
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
玉井 翔 金沢大学, 附属病院, 助教 (70792597)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 膠芽腫 / ドラックリポジショニング / グリオーマ幹細胞 / ペンタミジン / pentamidine / drug repositioning / glioblastoma |
研究開始時の研究の概要 |
グリオーマ幹細胞に対する効果的な候補薬剤の抽出実験から見出した、薬事承認薬pentamidineによるグリオーマ細胞株に対する有効性の検証、分子シグナル伝達経路の確認実験および独自の動物モデルを使用した前臨床研究を行う。これまでにスクリーニングで抽出された候補薬剤pentamidineを用いた増殖アッセイ試験、スフェア形成アッセイ試験、分子シグナル伝達経路の検証を行い、知財確保(「がん幹細胞の自己複製阻害剤およびSTAT3のリン酸化阻害剤」特願特願2019-138954)を終えている。本研究ではpentamidineによるグリオーマ細胞および動物モデルに対する効果を詳細に検討する。
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研究成果の概要 |
膠芽腫(こうがしゅ)は未だに予後不良の原発性悪性脳腫瘍である。特に膠芽腫においてグリオーマ幹細胞と呼ばれる細胞が一部存在し、放射線や化学療法に抵抗性を持つことが問題となっている。今回我々は既存の薬剤を応用することで、膠芽腫、特にグリオーマ幹細胞に対する新規治療薬を見出す研究を行った。約1300種類の既存薬剤から、グリオーマ幹細胞に対して抗腫瘍効果を示した抗真菌薬ペンタミジンの膠芽腫に対する基礎研究を行った。ペンタミジンが増殖抑制、細胞周期の停止およびアポトーシスの誘導効果を占めすことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は未だ克服し得ない原発性悪性脳腫瘍である膠芽腫(こうがしゅ)に対する新規治療法を、既存薬剤から応用し臨床応用することを最終目標としている。新規に薬剤を創薬するよりもコスト、時間の削減が得られる点、また投与の安全性が既に得られている点が利点としてあげられる。膠芽腫におけるがん幹細胞とされるグリオーマ幹細胞に着目した本研究は膠芽腫のみならず他のがん種における治療方法の確立に寄与する可能性がある。
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