研究課題/領域番号 |
20K17973
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
古川 隆 佐賀大学, 医学部, 助教 (60869832)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | IL-27 / 脳梗塞モデルマウス / cerebral infarction / 脳梗塞 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞は脳卒中全体の約7割を占め、今後の高齢化社会において有病率は増加し、医療経済の観点においても、脳梗塞に対するより有効な治療の必要性は高い。近年、脳梗塞の形成機序に炎症が深く関与することが報告されてきている。IL-27は抗炎症・免疫抑制作用を持つサイトカインとして様々な神経変性疾患において治療標的として注目されている。しかし、脳梗塞の形成過程にIL-27が関与する詳細な機序についてはいまだ明らかになっていない。そこで本研究では、IL-27の抗炎症作用が脳梗塞形成過程に関わる機序を明らかにし、IL-27およびIL-27関連分子を標的とした脳梗塞の新たな治療の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、脳梗塞におけるIL-27の作用機序の解明および創薬である。このため、まずノックアウトマウスを用いて、脳梗塞モデルマウスにおける脳梗塞の範囲や炎症性サイトカインの発現を調べた。野生型マウスに比べ、IL-27ノックアウトマウスで、脳梗塞24時間後の脳梗塞体積は減少した。また、炎症性サイトカインの発現も減少した。脳梗塞急性期においては、IL-27の発現を抑制することで脳保護作用が得られる可能性がある。今後、投与方法など含め実験を継続していく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、脳梗塞の炎症のメカニズムが解明されつつあるが、脳梗塞に対する有効な治療薬の開発は十分ではない。今後、脳梗塞患者の数は高齢化に伴い増加する見込みであり、脳梗塞患者に有効な新しい治療の創出が急務である。サイトカインの一つであるIL-27は、脳保護作用を有するサイトカインとして報告されているが、脳梗塞におけるIL-27の詳細な作用機序についてはいまだ明らかになっていない。本研究では脳梗塞におけるIL-27の作用の一部を確認することができた。引き続き実験を継続し、IL-27およびIL-27関連分子を標的とした脳梗塞の新規治療薬の創出を目指す。
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