研究課題/領域番号 |
20K18014
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
宇都宮 啓 産業医科大学, 医学部, 助教 (60760387)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 股関節鏡 / 股関節不安定性 / 関節包切開 / 腸骨大腿靱帯 / 股関節包 / 股関節安定性 / 股関節包切開 / 股関節包縫合 / 股関節鏡手術 / 臨床成績 / バイオメカニクス / 股関節 / 関節鏡手術 / 不安定性 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性股関節症によって人工関節置換術を受ける患者数は多いが、変形性股関節症を予防する股関節鏡手術は、他関節鏡視下手術と比較して発展途上の分野である。欧米と比較して寛骨臼形成不全症例の多い本邦における股関節鏡視下手術の普及には、股関節の安定性に関する理解が不可欠である。本研究によって我々は、バイオメカ研究および臨床研究から、股関節の安定性に関するメカニズムを解明し、股関節鏡視下手術時の関節包に対する最良の処置を同定することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、股関節の不安定性に関する関節包切開の影響と、関節包修復がその改善に及ぼす影響を調査した。いずれも新鮮凍結屍体股関節を使用し、6 degrees of freedomロボットアームを使用して解析を行った。その結果、関節包切開が股関節の安定性に重要な変化をもたらすことを明らかにした。特に、腸骨大腿靭帯を完全に損傷するような関節包切開を行うと、重大な股関節不安定性を引き起こすことが分かった。関節包修復術については、通常の縫合方法は関節包切開の状態と比較して不安定性の有意差はなかったが、特定の修復方法を用いた場合には関節包切開の状態と比較して不安定性が有意に改善することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
股関節鏡手術を行う際は、腸骨大腿靭帯を完全に損傷するような関節包切開を行うと、重大な股関節不安定性を引き起こすため、手術の際には避けることが望ましいことが示唆された。関節包切開は3cmまで、腸骨大腿靭帯を温存する形であれば重篤ではなく、この程度の関節包切開で手術を行うことが重要と考えられた。また、股関節包修復術の方法として、従来より行われてきた縫合では不安定性は改善せず、より強固な股関節包修復術である shoelace technique、double shoelace technique、Quebec city slider techniqueを用いるべきであることを証明した。
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