研究課題/領域番号 |
20K18028
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
北村 陽 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (00836033)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 腱分化 / 未分化間葉系細胞 / Myostatin / Follistatin / 腱細胞 / 分化誘導 / myostatin |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでにMyostatinの刺激により、マウス筋芽細胞株C2C12を腱組織の恒常性維持や損傷後の修復において重要な役割をなす腱細胞へ効率的に分化させる培養系を確立し、そのシグナル伝達経路を明らかにした。本研究ではより未分化な間葉系細胞株C3H10T1/2から腱細胞への分化を誘導する新たな培養系を用い、1)Myostatinによる未分化間葉系細胞の腱細胞への分化誘導時に活性化されるシグナル伝達経路、2)Myostatinの拮抗蛋白であるFollistainの腱細胞分化における機能、3)Myostatinの生体内に存在する腱幹/前駆細胞から腱細胞への分化に与える影響、の3点を解明する。
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研究成果の概要 |
マウス未分化間葉系幹細胞株C3H10T1/2を用い、未分化間葉系細胞から腱細胞への分化誘導を効率的に行う培養系を確立した。Myostatinは未分化間葉系細胞が腱細胞への分化誘導を促進することがReal time PCR法、免疫染色により明らかにすることができた。またMyostainの拮抗蛋白であり、腱形成を抑制すると報告されているFollistatinの作用についてReal time PCR法にて検討した。FollistatinはMyostatinの腱分化誘導作用を抑制し、腱分化誘導を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腱組織の恒常性維持や損傷後の修復において重要な役割をなす腱細胞に関する研究は、他の筋骨格系組織の細胞に比べ著しく遅れており、分化のメカニズムについても未だ不明な点が多い。その要因の一つとして腱細胞の分化を観察するための再現性の高い培養系が確立されていない点が挙げられる。本研究により、より未分化間葉系細胞をMyostatinの刺激により腱細胞へ分化させる培養系を確立したことで、さらなる研究により腱細胞の一連の分化メカニズムをより詳細に解明することが可能となり、将来的には腱治癒促進する創薬につながる可能性を期待できる。
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