研究課題/領域番号 |
20K18040
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
弘實 透 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70594539)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 骨軟部腫瘍 / Wntシグナル / 組織マイクロアレイ / 骨肉腫 / 滑膜肉腫 / TNIK / PPARG / 骨腫瘍 / 軟部腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
骨軟部腫瘍に対するWntシグナルを標的とした有効な治療法の探索とその評価・臨床応用の為の実験系樹立を行う.本研究により,標的とする肉腫に対する阻害剤の薬効評価,オルガノイド培養の確立,バイオマーカーの探索が円滑に完遂できれば,実臨床に向けた,骨軟部腫瘍個別化医療の実現に大きな役割を果たすものと考えている.
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研究実績の概要 |
本研究の目的はWntシグナルに焦点を当て,骨軟部腫瘍における新たな治療法とWntシグナルが有効な治療標的となる骨軟部腫瘍およびコンパニオン診断に繋がるバイオマーカーの探索を行い,臨床現場における個別化医療の実現へ近づく事である.2年目となる本年度はWntシグナルが治療標的となりうる骨軟部腫瘍の探索およびWntシグナルを標的とした治療法の臨床応用に向けた研究を進めた.臨床応用を見据えて,骨軟部腫瘍組織のβカテニンの核の染色性に着目し,研究を進める事とした.(WntシグナルがOnであればβカテニンの核染色性は陽性となる.) 骨軟部腫瘍の一つである,デスモイドの診断にβカテニンの核陽性が有用である事が分かっており診断にも用いられているが,それ以外の骨軟部腫瘍におけるβカテニンの染色性についての報告はあまりない.そこでデスモイドを除いた,骨軟部腫瘍と腫瘍近傍の正常組織を含むの組織マイクロアレイを購入し,網羅的にβカテニンの核の染色性を検討した.全部で約400検体の組織検体のβカテニンの核染色性を検討した.良性の骨軟部腫瘍ではβカテニンの核染色陽性となる腫瘍は認めなかった.一方で,中間悪性以上の骨軟部腫瘍の内,約10%程度にβカテニンが核陽性となる腫瘍を認めた.またコントロールとして検討した腫瘍近傍の正常骨組織に30%程度βカテニンが核陽性となる症例があった. 以上の結果をまとめて,臨床病理学関係の雑誌に投稿予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19に伴う研究遂行の遅延,申請者の施設異動に伴う研究環境変更の為,当初予定していた計画よりやや遅れている. 引き続き2022年度はこれまでに得られた組織型を標的とし治療についての実験を行う事が出来ればと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
組織マイクロアレイで得られた結果を基に,Wntシグナルが標的となりうる一部の中間悪性以上の骨軟部腫瘍に対する実験を検討する.
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