研究課題/領域番号 |
20K18054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤井 朋子 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (40793089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / X線画像 / 定量的関節裂隙 / 関節裂隙狭小化 / 画像検査 / 関節裂隙 / 膝X線画像 / 定量的画像評価 / 膝関節裂隙 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症(膝OA)は高齢者で有病率が高く、要介護の原因ともなるが、関節組織の変化を改善させたり、進行を遅らせる薬は実用化されていない。X線画像上の関節裂隙の変化量は臨床治験のアウトカムとして推奨されているが、日本人の基準値も確立していない。本研究では日本人と米国人の大規模縦断コホート研究で撮影された膝関節X線画像を使って関節裂隙を定量的に評価し、その8~10年間の変化量を検討する。人種による違いの有無や、日本人の基準値を推定し、新薬開発のための臨床治験のアウトカム設定、臨床現場での高リスク患者の同定、再生医療のエビデンスの蓄積に関わる情報を提供し、膝OA治療の発展への貢献を目指す。
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研究成果の概要 |
変形性膝関節症の進行の指標の1つにX線画像の最小関節裂隙(大腿骨と脛骨の間の最も狭い部分の距離)がある。本研究では日本の大規模な研究で使われた方法で、米国の大規模な研究の開始時と36か月後に撮影された膝X線画像の最小関節裂隙を計測した。開始時の最小関節裂隙の平均値は全体で3.08mm (標準偏差1.12)で、男女別Kallgren-Laurenceグレードごとに上記日本の結果と比較すると差は概ね0.30mm未満だったが、一部のグレードで0.48 ~1.13mmの差があった。関節裂隙の変化量は平均0.14mm (標準偏差 0.69)で、米国の研究者らの結果と同様の結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
定量的な膝関節裂隙の狭小化について人種や国による違いがあるかは明らかでなく、日本の大規模コホートと同じ方法を用いて米国人の画像について評価を行ったことは学術的な意義がある。今後関節裂隙の変化量について人種間等の違いを検討することは、病態の理解や治療の開発に役立つと考えられ、社会的な意義がある。
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