研究課題/領域番号 |
20K18055
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
日山 鐘浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (90815789)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 膝関節 / 軟骨 / 機序の解明 / 間葉系幹細胞 / 細胞分裂 / 軟骨再生 / 増殖機序 / 関節内完結型治療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では滑膜内の間葉系幹細胞 (Mesenchymal stem cells: MSCs) の増殖のメカニズムの解明とウイルス感染、遺伝子変異のリスクの全くない新たな軟骨・半月板再生の細胞治療として、滑膜内MSCsの増殖を制御する関節内完結型新規治療法の開発を最終目標とする。先行実験にて滑膜内MSCsの時空間的増殖パターンを同定しており、本研究では次の3項目を具体的な課題とする。 1シングルセルマッピングマウスによるMSCsの時空間的増殖のシングルセルlevelでの解析 2時空間的増殖パターンに基づく優性幹細胞の増殖因子の同定と時空間的変化の解析 3優性幹細胞の増殖因子による軟骨再生能の向上
|
研究成果の概要 |
ラット関節炎モデルの組織学的評価ではモノヨード酢酸ナトリウム投薬後1から4日目に強い細胞分裂、増殖を認めた。チミジン・アナログ蛍光染色剤の解析で1,2日目に表層の細胞が分裂し、その分裂した細胞のうち表層に近い細胞が3,4日目にも連続して分裂していた。一部の細胞は押し出せれる形で深層に至り、元から深層にいる細胞、深層に移動してきた細胞は分裂が弱かった。滑膜間葉系幹細胞は表層にある場合のみ強く分裂していた。つまり、間葉系幹細胞の細胞分裂が繰り返す際には細胞因子と環境因子が影響することが示唆された。最後にCldu細胞の発色染色では細胞破壊が強く、cDNAの十分なクオリティを達成できなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、軟骨と半月板の変性疾患であり、日本人の約2400万人が罹患しているといわれている変形性関節症に対する治療は鎮痛薬等の対処療法しかない中、間葉系幹細胞 (Mesenchymal stem cells: MSCs) の増殖のメカニズムの一端を解明したことはウイルス感染、遺伝子変異のリスクの全くない新たな軟骨・半月板再生の細胞治療並びにに滑膜内MSCsの増殖を制御する関節内完結型新規治療法の開発研究の礎となり、社会的意義があったと考えられる。
|