研究課題/領域番号 |
20K18091
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
王 聡 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (70783893)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腎癌 / エクソソーム / miRNA / 尿 |
研究開始時の研究の概要 |
現在腎癌の早期診断や治療効果モニタリングを可能とする有用な血液バイオマーカーは 存在しない。近年、癌細胞はmiRNAを豊富に内包する細胞外小胞(エクソソーム)を分泌しており、そのmiRNAを介して癌に影響を及ぼすことが明らかとなっている。本研究では、腎癌患者尿中エクソソームが存在する最近の知見に着目し、腎癌患者の尿中および組織から分泌される癌特異的エクソソーム内包miRNAを同時に網羅的に解析することにより、尿中に癌由来の特異的なエクソソーム内包情報を同定し、腎癌早期診断バイオマーカーの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
尿中に癌特異的なエクソソーム内包miRNAを同定するために、我々は確立した組織培養由来エクソソーム抽出法を用いて、腎癌組織から特異的なエクソソームを単離することに成功し、内包miRNAを精製し、網羅的解析により組織由来癌特異的なエクソソーム内包miRNAの候補を同定した。次に腎癌患者、健常者尿中エクソソームを超遠心法を用いて抽出し、尿中エクソソーム内包miRNAの網羅的解析にも成功し、尿中有意に発現上昇しているmiRNA候補を同定した。しかし現段階では腎癌患者尿中および腎癌組織由来エクソソーム中に共通してみられた内包miRNAの存在を確認できなかった。更なる解析によって、探索する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は確立した組織培養由来エクソソーム抽出法を用いて、今回腎癌組織および正常組織からそれぞれ特異的なエクソソームを単離することに成功し、さらに内包miRNAの抽出も可能であることを検証できた。また腎癌患者および健常者尿中エクソソームの回収単離にも成功し、尿中エクソソーム内包miRNAの解析も成功した。今後他癌種への応用も可能と考え、さらに研究の幅を広げることにより、癌特異的なマーカーの探索に役に立つことが期待できる。
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