研究課題/領域番号 |
20K18098
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山下 真平 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20725569)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オンコスタチンM / 尿路結石症 / 泌尿器科学 / 結石症学 |
研究開始時の研究の概要 |
【2020年度】 1)結石モデルマウスから、OSMRβが発現している尿細管上皮細胞、及び線維芽細胞を分取、培養し、OSM刺激による炎症性サイトカイン、及び結晶結合蛋白の発現量の変化について検討する。 【2021年度以降】 2)尿細管上皮細胞、及び間質線維芽細胞におけるOSMRβを特異的にノックアウトしたマウスを用いて、GOx投与後の結晶形成量や、炎症性サイトカイン、及び結晶結合蛋白の発現量の変化を検討する。 3)8週齢の野生型マウスにGOxを投与すると共に、OSMの中和抗体を投与し、結石精製過程におけるOSM、及びそのシグナルの直接的な阻害の尿路結石形成予防に対する効果を検討する。
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研究成果の概要 |
オンコスタチンM (OSM)は、IL-6ファミリーのサイトカインであり、これまでの研究代表者らの研究結果から、OSMが尿路結石の形成を促進する作用を有する可能性があることが示唆されていた。本研究は、尿路結石形成におけるOSMの役割の解明、ならびに、OSMをターゲットとした新規治療法の開発を目的とした、マウスを用いた基礎研究である。 本研究結果から、OSMは近位尿細管上皮細胞や間質線維芽細胞に直接的に作用し、結晶結合蛋白や炎症性サイトカインの産生を促し、尿路結石形成を促進すること、OSM中和抗体投与が尿路結石形成を抑制するための新規治療となり得ることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
その高い有病率、及び再発率から、尿路結石の分子細胞生物学的な発生機序に基づく革新的な尿路結石治療法の確立が今後の課題である。 本研究の結果は、これまで知られていなかった尿路結石過程におけるOSMの働きを明らかにするものであり、学術的にも意義のある成果であると考えている。また、将来的に尿路結石形成機序の解明や新規分子標的治療薬の開発に貢献できる可能性があり、尿路結石に悩む患者が多いことから、社会的意義も非常に大きいと考えられる。
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