研究課題/領域番号 |
20K18102
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
福岡屋 航 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (30814975)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 前立腺癌 / JMJD1C / アンドロゲン受容体 / Beta-catenin / 去勢抵抗性前立腺癌 / 新規アンドロゲン受容体経路遮断薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近年ARシグナル経路への関与が報告され、未だ前立腺癌における検討に乏しいJumonji-containing domain 1C (JMJD1C)について、前立腺癌進行および去勢抵抗性獲得におけるその役割の検討を目的とする。具体的に、前立腺癌細胞株と前立腺癌動物モデルの双方を用いて、前立腺増殖と治療抵抗性獲得におけるJMJD1Cの役割を、ARシグナル経路の新規制御因子としての機能を中心に解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、前立腺癌治療抵抗性の機序として、JMJD1Cの役割を解明することを目的とした。結果、JMJD1Cは去勢感受性および内分泌療法抵抗性の前立腺癌細胞株で一様に発現していることが確認された。JMJD1Cとbeta-catenin経路、相同組換え修復関連遺伝子、細胞増殖シグナル遺伝子との相関が見られ、これらの経路を介して前立腺癌の進行に関与している可能性が示唆された。JMJD1C発現がARやAR-V7と強い相関を示し、アンドロゲンシグナル経路を介して治療抵抗性に関与していることが分かった。HIF1Aとの相関も明らかになり、JMJD1Cは多面的に前立腺癌増殖に重要な役割を果たすことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりJMJD1Cが去勢感受性および内分泌療法抵抗性の前立腺癌細胞株で一様に発現していることが確認され、薬剤耐性に関与する分子としての重要性が示された。さらに、JMJD1Cはbeta-catenin経路やPI3K/Akt経路、HIF1A経路と関連しており、これらを介して前立腺癌の進行に寄与していることが判明した。特に、ARおよびAR-V7との強い相関が見られ、アンドロゲンシグナル経路を通じて治療抵抗性に関与していることが示唆された。これらの結果は、前立腺癌の新たな治療標的としてJMJD1Cの可能性を示し、臨床応用の基盤を提供するものである。
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